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初心者コースの秘湯で(2)

 一頻り撮影が終わった後も彼女たちは井戸端会議を続けていた。僕は彼女たちの拘束から一応解放されたわけだが、この女どもはそのまま湯船の前に居座り続けている。
「あのぉ。そろそろ僕上がりたいななんて…思ってるんですけどぉ?」
 素っ裸の僕は湯船に身を隠しながらも、この場から逃げ出したい気持ちでいっぱいだ。茹だってしまって頭がぼうっとしてきたし…。
「え?何ですか?」
「なんか上がりたいんだってこの人」
「そうなんですか。じゃあ私達のこと気にせずに上がってくださぁい」
「え…?いや…でも…」
「いいから、いいから」
「どうぞどうぞ」
 茶髪セミロングの娘と明るい栗色の髪の娘が囃し立てる。まったくの赤の他人である、名前も知らない初対面の女の子たちに囲まれてるこの状況で上がれと言われても…。僕はだいぶのぼせてきた。少し長く入りすぎたようだ。
「大丈夫ですか? 茹だっちゃいますよぉ?」
「早く上がってください」
「恥ずかしがらなくていいんですよ。こんな大自然の中で誰も見てませんから」
 彼女たちの顔は心なしかニヤニヤとしている気がする…。
「どっか行ってくれ…」
「え?何ですか?」
「のぼせちゃったんじゃない?」
「大変助けてあげよ?」
「そうね」
 目の前の茶髪の娘とショートカット娘の二人は僕の腕を片方ずつ掴んだ。なんだ? 引っ張り上げようというのか? ちょっと待ってくれ…。そんなことしたら…。
「重ぉい」
「力抜いてください」
「大丈夫ですか?」
 僕は朦朧としかけた意識の中で引き上げられるのを感じた。できるだけ抵抗したのだが彼女たちにとっては僕の力は抵抗でも何でもなかったようだ。
 知らない女の子たちの前でとうとうちんちんを晒すこととなってしまった。
 二人の女子に肩を貸してもらい歩いた。当然前を隠すこともできない。隠そうとしたのだけれど両腕をがっちり掴まれていて抜け出せそうにない。こんなに引き抜こうと抵抗しているのに…。
「大丈夫ですか? しっかりしてください」
「ちゃんと歩けないみたい…」
 僕はよろよろと歩く。彼女たちから逃れたいと思って逃げ腰になっていたわけだが、茶髪の娘が僕の身体をひょいと持ち上げた。
「しっかり歩けないみたいだからね」
 僕はその娘にお姫様抱っこされて運ばれることになった。こんなに簡単に男の身体が持ち上がるなんて…。僕は情けなくて赤い顔を増々赤くする。
「早く木陰へつれて行こうっ」
 お姫様抱っこされてる間も優しさなのか何なのか、黒髪ワンピースの娘に両手を握られて股間を隠すことはできない。ちんちんが丸見えだ。
「この岩場に寝かせよう」
「そうね」
「そっち持って。ゆっくりね」
 情けないお姫様抱っこ状態からゆっくり降ろされる。木陰にある大きな岩場に運ばれた。その間ももちろん丸見え状態。彼女たちは気にしていないかのように振る舞う。かくして僕は見知らぬ4人の女の子に素っ裸のまま見下される形で囲まれることになった。
「我慢しちゃだめですよ」
「恥ずかしがることなんてないんですから」
 麦わらワンピースの黒髪ロング娘が自分のかぶっていた麦わら帽子をうちわ代わりにして仰いでくれた。童顔のショートカット娘はハンカチを取り出して額の汗を拭ってくれる。
「顔も身体も真っ赤っ赤ですねえ」
「そうだ。私タオル持ってるから体拭いてあげるよ」
 ギャルっぽい茶髪娘がカバンから大きめのタオルを持ちだしてきて身体を拭いてくれる。
 何と言うか最近の子は男性器を見ても騒がないんだな…。僕はふと自分の股間辺りに目線をさまよわせる。…あれ? …あれれ!? …ぼ、勃起してる…。
「ああ!」
 急いで両手で股間を隠す。
 僕は自分の身体の変化に気づいていなかった。いつからだ? いつから勃起していたのだろう? この女の子たちは男が勃起しているのを見て、尚平然と振舞っていたのか!? そのことに気づいて急に恥ずかしさが増大していった。
「あれぇ? 何いまさら隠してんですか? さっきからずっと大きかったですよ」
「ハハッ」
「ふふふ」
「クスクス」
「手が邪魔でちゃんと身体が拭けないじゃないですかぁ? ほらどかして」
「あ、やめて…」
 何もしていなかった栗色の髪の長身娘が膝枕をしてくれて、それから僕の両腕を掴んでむりやりバンザイさせた。
「ちゃんと脇も拭かないとねぇ」
「ぁあ」
 くすぐったい。茶髪の娘が僕に抱きつくようにして身体を拭ってくる。その間、髪が腹やちんちんに触れて、そんなことを意識してしまってビクンとちんちんが反応してしまった。そして彼女の膝がいたずらに僕のちんちんを小突いた。
「あっぅ」
「どうしたんですか? さっきから変な声上げて?」
「いや…」
「大丈夫? 息荒いですよ?」
 あくまで自然に声を掛けてくる。傍から見れば心配して看病してくれているだけ。だが茶髪の娘はからかうように何度か膝をクイックイッと突き上げてくる。
「おあぁっちょっと…」
 僕は起き上がって逃げようと思った。だが思ったように動かない。もがいてみるが動けない。見ると両サイドの麦わらうちわの娘とショートカットのハンカチ娘は僕の胸に手を添えていた。柔らかい手が乳首に触れている。力を入れているわけじゃないのに… 動けない。
「どうしたんですか?」
「さっきから様子が変」
「ほうら、おちんちんもちゃんと拭き拭きしないとねぇ~」
「あっっ!!」
 冗談めかした言い方で茶髪の娘が急に僕のちんちんを鷲掴みにした。タオルを押し当てるように水滴を取っていた。にまぁっと子供を相手にするかのような口調だ。
「ふふふっ、ほぅらお尻も」
 足首を掴まれて持ち上げられる。赤ん坊がおむつを替えられる時の格好だ。足を両サイドの女の子にバトンタッチされ、茶髪の娘は丁寧に拭いてくれる。両サイドの女の子に顔を覗きこまれる。両手を掴んでいる栗色の髪の長身娘も笑顔で見下ろしていた。
「はい終わり」
「よかったですねぇ」
「少しは落ち着きましたか?」
 足を下ろしてもらったその後も、僕は勃起したまま股間を隠すこともできず、彼女たちに世話された。
 体の変化はそれだけでは終わらなかった。我慢汁が突き溢れてきたのだ。彼女たちはもちろんそれに気づいていることだろう。一度も指摘しないが見て見ぬふりなのか? 一度溢れだしたら止まらない。次々と糸を引いて溢れ出てくる。しかし彼女たちは気にしない。あくまで平常である。先ほどと同じように井戸端会議をはじめてしまった。しばらく会話が続いた後…。
「そうだまた一緒に写真撮ろうよ」
「いいね~撮ろう」
「え?」
 どんだけ写真好きなんだ? 茶髪セミロング娘がカメラを用意する。岩場を三脚がわりにタイマーをセットし、戻ってくる。
「やめて、撮らないでこんな格好…」
 僕は両手の拘束を振りほどいて股間を隠した。が、すぐに両サイド女子に腕を取られてしまう。
「ほら何やってるんですか、ピースピース」
「笑ってぇ」
 僕は最後の抵抗とばかりに足を曲げて隠そうと努力するが、茶髪娘に両足をロックされてちんちんを隠せない。
「やめろ… やめろって…」
 まだのぼせているのか自由に身体が動かない。先ほどと違って湯気がないので、今度はくっきりばっちり丸見えで写ってしまうことだろう。このままでは撮られてしま…
 パシャリッ
 シャッター音が鳴り響き、歓声が上がった。
 その後も夜まで、僕は服を着た女の子たちの前で、生まれたままの姿で、彼女たちの世間話に付き合わされたのだった。


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