ゾッとする。
その部屋は拷問部屋と称すのに相応しい仕掛けが施されていた。
X字型の磔台だ。手首と足首に嵌めるための枷、その枷から伸びた強力なゴムバンドが部屋の壁際に取り付けられている。
「はなっ はなせぇっ」
4人の女子たちに捕まった優と正樹は女子寮の地下に連れてこられていた。
「さぁ、どうやってお料理しようかしら?」
背の高い女は真緒(まお)という名で、グループの中では最年長の20歳。言動からするとリーダー格なのは間違いない。
「こっちは4人いるからさー。一人一個ずつ金玉潰すとか?」
赤ジャージの女は万理(まり)。口の悪い18歳女子だ。決して美人ではないが身体はかなり豊満でパワーがありそうだ。
「ハハッ それいいね。襲ってきたんだから、それくらいの返り討ちに遭ってもらわないとね?」
金髪の黒スラックスの女子が事もなげに言った。忍(しのぶ)という名で、冷たい印象の目とショートの金髪、水色フチのメガネがトレードマークだ。
「やっぱり猟奇… やるんですか?」
つまらなさそうにしているのは千笑。顔の整った美少女で、切れ長の目とその長い黒髪は優の好みである。華奢だが運動神経と思い切りの良さは優を撃退したことからも証明済みだ。
少女たちは捕らえた男子二人の服をさっそく剥ぎ取って、ブリーフと靴下だけの恰好にさせた。かなり抵抗したのだが優の力では4人の女子に敵わない。正樹は眠らされているし、優はガムテで拘束されていた。
「あなたたち、どちらかだけを助けてあげようか?」
何かを考えていた風の真緒は一つ提案をする。
「今から二人の内どちらかだけタマタマを潰しちゃうの。一人は助けてあげるわ」
「ぇ… う…」
優はどうしていいか解らない。
「いいね。男の友情を試すって感じ?」
「きゃははっ 見ものだね!」
忍と万理は乗り気のようだ。
「どっちにしろ二人とも童貞のままだけど」
真緒は他の3人を使って“お仕置き”の準備を進めていた。
「や、やめろぉっ」
優は必死にジタバタと抵抗するが、あっという間に磔台に縛り上げられてしまった。両手両足に枷が嵌められた。磔台は西側と東側の壁にそれぞれ2基ずつある。部屋の天井と床にある滑車を通して、対面の磔台に繋げられている。見たこともない構造だ。
「あなたたちは知らないでしょ? これは女子側に支給されるものよ」
この拷問部屋はDTRに参加する女子に与えられた施設。
「あははっ 情けないカッコ!」
忍の言う通り、優と正樹はパンツ一枚の恰好で大の字に磔にされている。お互いに壁を背にして向かい合う形だ。
「なんかぁ、お前さぁ。もう勃ってんだけど? おかしくない?」
万理が指さしてくる。優は指摘された通り、すでにおちんちんがカチカチになっていてブリーフの前を大きく突っ張らせていた。
「なんなの? こんな恥ずかしいカッコなのに興奮してるわけ? ド変態かよ!」万理はデコピンの要領でブリーフの盛り上がった部分を思い切り弾いた。
ぱちんっ
ばいぃぃんんっと硬くなった肉棒がパンツの中で揺れ動く。
「うぅぐ!」
優は思わず両手両足を縮こまらせた。ぐいっと身体を丸めると、なんだか思ったよりも動ける。女子たちの前で晒した裸を隠すように優は両手を股間の前に置いた。
「!?」
空中に浮いた状態―、磔にされてもゴムバンドのおかげでかなり自由度が高い。ゴムバンドを引っ張り込むために力は必要だが、両足を内股気味に抱え込むと、ちゃんと関節が動かせる。これなら股間を防衛できそうだ。
「はぐあっ!?」
正樹の声だ。目を覚ましたのか。見てみると向かいの壁際で同じようにパンツ一丁でX字に両手両足を開いていた。だが様子がおかしい。
磔にされているだけでかなりの痛みを感じているようだ。
「はっ…」
そうかと優は理解する。ゴムバンドは滑車を通じて正樹と繋がっているのだ。つまりこちらが手足を縮めれば、正樹のほうのゴムが伸びる。彼の両手両足は裂かれるような痛みが走っているはずだ。
「あはっ 理解できた?」
忍が優の頬を軽くぺんぺんと弾いてきた。
「つまりこういうことよ!」
真緒が正樹の前に立っていて、下から掬うようにブリーフの中央をぐぎゅっと握り込む。
「へぐあげえ!?」
金玉を握られた正樹はX字の磔台を背を打ち付けながら暴れた。彼もまた優と同じように手足を縮こまらせて、股間を襲う手を払いのけようと必死になった。連動して、ものすごい力で優は両手両足を引っ張られる。
「うああっ!」
ばいいん!
両手両足を丸め込んでいた優は強制的に大の字に飛び上がった。みしみしと関節が痛む。
「あらあら? 恥ずかしくて丸まってたんじゃないの?」
「せっかく隠してたのに、なにを粗末なもん見せてくんのさ」
万理は露わになったブリーフパンツの突起物をレバーでも握るように掴んできた。ぎゅっと肉棒が締まる。
「あぁんっ!?」
優も負けじと両手両足を縮こまらせる。だが正樹の金玉を防衛するための必死な身体を丸める動きには勝てない。
「もうこのダサいパンツいらなくね?」
忍がハサミを持ってきて万理に手渡す。
「ぇ、ちょ、ちょ… やめ…」
「ぱんつぼっしゅー!」
ジョキジョキ!!
「ひぃい!」
ジョキジョキジョキ!!
暴れないほうがいいと感じた。刃物がおちんちんの辺りを泳ぐように使用される。ブリーフパンツが切り刻まれ、剥ぎ取られてしまった。ぽいっと床に捨てられる。部屋の冷たい空気にさらされてすーすーとする。身に付けていたものが靴下を残して何もなくなってしまう。
「うわ、カチカチじゃん。相変わらず包茎だしぃ」
ハサミは退けられたが、万理はまだ手に持っている。空いた手でレバーを引くように肉棒を押し下げると、優は腰を引かざるを得ない。可動範囲ギリギリまで肉棒が押し下げられた。
「うぅぅ…」
恥ずかしいし痛い。やろうと思えば万理の手を振り払えるはずだ。だが正樹の力が凄すぎてても足も出ない。
「そりゃっ」
万理がぎりぎりと引き下げていた肉棒をパッと手放した。元の上向き状態に戻らんと肉棒が勢いよく戻ってきた。忍と万理が見つめる中、おちんちんは思い切り腹を打つ!
ぱっちーん!
「ぁあっ……」
……ぷら ぷらーん
「なにこれ! おもろーい」
「こんなに恥ずかしいことされてるのになんで興奮できるわけ? ちょっと変態が過ぎじゃないんですかー? きゃはははっ」
勃起状態の肉棒が情けなく女子の目に晒されていた。
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