「いい子にしてた? マーくん♡」
パタンと部屋のドアを閉じてベッドに寝そべるマーくんの側に寄ります。部屋を出てから一分程度で戻ってきました。
「!?」
思った通りマーくんは驚愕の表情になりました。
私の手に持った“代替品”を見て何かを悟ったようです。
「おしっこしたんだよね? オムツ替えなきゃっ」
「げっ!?」
「マーくん、赤ちゃんだよね?」
「ぁ… あ… あ… いや… もう… いいだろ…?」
「ダメだよ。あたしおっぱい見られるのいっぱい我慢したんだからね」
「いや… あ… だって… さすがにシモは… アレだろ… 胸なんかと釣り合いが…」
かちんっ
「あー… 確かにそうだよねー。オムツを替えるってことは、マーくんおちんちん見られちゃうもんね?」
「そ、そうだろ。胸なんか見たくらいでシモは見せられないってゆーか…。だからちょっとそこまでは… やめようぜ…」
マーくんは身体を起こして体操座りになりました。ヒザを抱えてます。もうおままごとをやめようとしています。でもそうはいきません。
「リアリティって言ったのに…?」
「いや… でも…」
マーくんはアセアセと逃げ腰です。仕返しなんだって気づいているんでしょう。やり過ぎたと思ってるのかな。
「言ったくせに…」
私は口を尖らせていました。困らせてやろうと思ったのです。歳上なのに動揺しちゃって、からかっているみたいで、少し愉しくなってきました。
「女の子におっぱい出させて自分だけは見られたくないって、変じゃないの?」
「乳首程度のもん見られたくらいで…。ちょ… だからっ… もうっ…」
マーくんはイラッとしています。怒らせちゃったかな。ちょっと怖いですが、私だって怒ってます。胸を見せるのにどんなに勇気が必要だったでしょうか。
女の子の気持ちが解ってません。マーくんだから見せたのに。女の子のプライドを守るためにも、友だちを失う恐怖と私は戦わなければいけません。
「でもでもっ…」
「そんな平ぺったい胸なんかと俺の股間じゃ釣り合いが取れねぇって言ってんだよっ」
かっちーん。
私の発言を遮ってマーくんが怒鳴りました。
マーくんの主張はもっともです。
でも…、
「そんなことないよっ。男の子の裸と女の子の裸では価値がまるで違うんだからね」
「ハァっっ…?」
ガクジュツテキなところで、男性器と女性器が生殖器として同等だとしても、人間社会においては女性の裸のほうが経済効果を生んでいるんです。エッチな雑誌をコンビニで買っていく高校生くらいのお兄さんやおじさんを、以前住んでいた都会ではいっぱい見かけたものです。
乳首は男女等しく胸についていますから同じと言えば同じです。
ですが男の人の乳首が女の人の乳首より役に立っているなんて、ちょっと考えにくいです。だいたい子育てで男の人の乳首が何の役に立つのでしょう。
「ね?」
私はまくし立てていました。理路不整然だったかも知れません。
「ぅん…」
ですが、マーくんはワンちゃんのように従順に頷きました。ヒステリックに女の子に責められて頷くしかなかったのでしょう。
よく解ります。
お父さんとお母さんのケンカはだいたいこのパターンですから。
「じゃ おむつ替えようねっ」
私は口角をニッと上げて、ベッドの上で膝立ちになりました。壁際にマーくんが逃げて追い詰める形です。
私は代替品のサランラップを、左手に掲げ、右手で びぃーっと引き出しました。
伝説の剣の切っ先を突き付けるみたいで気持ちが良いです。
即席のオムツですが、これで私と同じ恥ずかしい思いをしてもらうんです。
◇
まず始めにシャツを脱がしてあげました。
それからタンクトップに手をかけてするするっと脱がしてあげます。
「オムツ替えのついでに身体も拭いてあげまちゅからね~」
「…ぶぅ…」
マーくんは上半身裸になりました。小豆のような乳首が胸についています。細い身体にゴツッとした筋肉が恰好良いと思いました。細マッチョです。
そして、横に置いておいたサランラップでマーくんの両手首をぐるぐるに巻いてあげました。
「これでよし…」
「なんで、ここまで… するんだ…?」
「さっきはこのお手々が悪いことしたんだよ。乳首が千切れるかと思ったもん。また悪さすると思ったから、縛ったほうがいいかなって。さ、横になってよマーくん」
「ばぁぶぅ…」
マーくんは不満そうですが、ヒザを曲げたままゴロンと寝転がりました。観念したようです。
でもなんでヒザを曲げたままなのでしょうか。頑なまでに赤ちゃんのマネをしているのかと思いましたが、何か変です。ずっと体操座りで、両足首をクロスさせて股間を隠しています。
「さ、ズボンとパンツも脱ぎましょうね」
上半身を脱がすのは簡単だったけど、ズボンだけは脱がされにくいように妨害しているのかも知れません。私はムッとなって、負けん気が湧いてきました。
無駄な抵抗だと思います。
ハーフパンツに手をかけました。ボタンを外してジッパーを下ろし、しゅるるっと脱がせます。案の定、ヒザは曲げたままだし、お尻を浮かして脱がすのに協力しようという姿勢は見られません。グイッと引っ張るようにして無理やり脱がしてやりました。
足首を抜けてハーフパンツを取り上げます。
「ぅ…」
マーくんはこれでブリーフ一枚です。彼は小さく呻いて、女の子である私に見下されていることを恥じているようでした。いい気味です。
「?」
私は腰に手を当てて勝ち誇っていましたが、妙なことに気づきました。
おちんちんのところが物凄く盛り上がっているように見えます。白いブリーフの前がパンパンに膨れ上がっていて、内股気味にヒザを曲げているのは、どうやらそれを隠していたからのようでした。
私が知識で知っている男の子のおちんちんは巾着袋のような玉の袋が二つあって、真ん中にポークビッツみたいな突起物がちょこんとあるだけのものです。
おかしいな…。
想像していたより何だか大きいのです。ごくりと喉が鳴ってしまいました。どうなっているのだろうと興味が湧いてきます。男の子って不思議がいっぱい。
手を伸ばして太ももに手を置き、両側に開かせようとします。マーくんは力を入れて抵抗していました。内股の足がまったく開きません。私の力では無理のようです。
「足を開かないと脱がせられないよ」
もう一度、力を入れて こじ開けようとしてもダメでした。
「むぅ…」
「も、もう…勘弁してくれよ…」
見るとマーくんは顔から火を噴くように真っ赤っ赤になっていました。
少し可哀想になってきましたが、私は痛いことをされたのです。恥ずかしい思いもしました。マーくんは痛い思いをしていません。むしろ気持ちよさそうでした。このくらいのことで何が恥ずかしいのでしょう。
「だぁめぇでちゅよ」
おちんちんも露出してないのに、これくらい恥ずかしい内に入らないと思い直しました。
足を開かせるのは無理だと思って私はパンツに手をかけます。
「だめっ むりむりむりっ…」
マーくんは縛られた両手を股間に充てがいました。指は自由に動くのでブリーフの裾を掴んでしっかり防衛しています。往生際が悪いと思います。
あっ…。
目に涙を浮かべてちゃってます。
ついうっかり同情して許してしまいそうでした。
「リアリティのあるおままごとでしょ? 追求するんでしょ?」
私は心を鬼にしてマーくんに協力してあげているのです。
「い、い、いや…」
ブリーフを脱がせる手を離して、彼の両膝をガバッと開かせてやりました。
「あっ」
「…」
油断していたマーくんの足を開かせることに成功しました。ブリーフの前がもっこりしていました。橋でもかかっているみたいにアーチ状になっています。
中に何か入れているのかな…?
マーくんはすぐに両手でおちんちんの辺りを覆ってしまいました。
「あぁもぅ…」
私はまたブリーフの裾に手をかけます。ぐいっと引き下げてやりました。マーくんは驚いて、また裾を掴んで防衛します。両足もまた閉じてしまいました。
でもブリーフはクルッと半分くらい下げてやりました。もうお尻は丸出しなのです。
「み、…見るなっ…」
マーくんは股間だけ頑なに隠していて裾を必死に掴んでいます。肝心のおちんちんだけ見えませんでした。こうなったら私もムキになってきます。
「おむつ替えないと汚いままだよマーくんっ」
「あぶぶぅっ!」
首を左右に振ってイヤイヤしてます。ヤメろっと涙を浮かべて懇願していますが関係ありません。いつしか私の心の奥底で嗜虐心が踊りだしていたのでした。
「あははっ うふふふっ」
不思議でした。男の子を優位に攻めていると思うと満たされていくようでした。普段は教室で威張っている男の子が、私みたいな力の弱い女の子にやり込められている情けない姿を見ているとおもしろくて仕方ありません。
ブリーフを引っ張ってやります。ゴムが伸びてしまうのにマーくんは手を離そうとしません。今度は両ヒザを開かせます。ぐいっと開帳させて、もっこりしたブリーフを晒してあげます。焦って恥じ入る彼の表情を観察しました。
「あはっ あははっ」
猫がネズミをいたぶるようにして遊びました。
「あぶっあばうっ あっ ヤメ…ッ」
「えい」
私はブリーフを思いっきり引っ張りました。