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【プレビュー版】プール開きで(3)

 フェンスを背にしたり女子に近づかなければ、無様に脱がされるなんてことはないのだ。俺はゴミクズたちとは違う。絶対に脱がされるはずもない。
 ジャバジャバと夏男と冬彦が正面から近づいてきた。プールサイドに座っていた俺は重たい腰を上げる。俺はフェンスを背にして後ずさった。「ひけけ」「むしし」と笑いながら彼らはプールから上がってくる。
「なんだ?」
「ひけけっ。水着下ろしされてねぇやつはオレたちエジキだ!」
「むししっ。大人しくチンコ晒せよっ」
 夏男と冬彦が近づいてくる。至近距離に女子はいないはずだ。どうやら今年は正面突破、しかも女子の目が遠くても構わないらしい。目的が「女子の前で辱める」から「何でもいいから水着を下ろす」に変わったようだ。
「うりゃ」
「チッ ゴミめっっ」
 俺は襲い掛かってくる夏男の右手を取る。その隙きに冬彦が横に回り込んだ。彼も手を伸ばしてくる。それを払い除けて冬彦の水着に手をかけてやった。
「ひけけっ。今だ!」
 夏男は空いている左手で俺の水着に手をかけた。引き下ろそうと左手を下げる。しかし固く結んだヒモのせいで簡単に脱がせはしない。
「くそう」
 冬彦は自分の水着に手がかかって意外だったのだろう。慌てていた。水着を下ろされる側に回るとは思っていなかったらしい。
「カスめがっ」
 俺は冬彦の水着を太ももの辺りまで下ろしてやった。ズボラなやつなのでヒモで結んでいないのだ。水気を吸ってこれ以上は脱がしにくい。
 ぷりんっとおちんちんが露出していた。
「きゃー」
「やだー」
 甲高い女子たちの悲鳴が遠くから湧き起こった。離れていても注目はしていたようだ。自由時間でみんなそれぞれ遊んでいるように見えても、性的な悪戯は目ざとく見つけるのだ。
「あははっ おちんちんだ! また男子がなんかやってる!」
 遠くでナナが笑っている。
「きゃははーっ かわいそー!」
 冬彦のおちんちんはすっぽりと皮に覆われて、真っ白でつるんつるんだ。仕掛けに行って返り討ちに遭うという辱め。女子たちはしっかりと目線をおちんちんに向けていた。
 “毛”があるのかどうかのチェックも兼ねているのだろう。
「むきー。やめろっ」
 冬彦は焦って、それ以上脱がされないよう水着を引っ掴む。
 俺はそのまま二人を引き連れてプールに近づいた。まずおちんちんを出しっぱなしの冬彦に蹴りを入れてやった。どんっと蹴られて彼はプールに沈む。近くを泳いでいた副学級委員のマリリンが「いやんっ」と悲鳴を上げた。盛大に水しぶきを浴びたようだ。
 俺は構わずに、今度は夏男の水着に手をかけた。尻のほうだ。
「な!?」
 こいつらはどうしてこうも浅はかなのだろう。
 俺は夏男の水着も下ろして半ケツ状態にさせる。焦った夏男は自らの手を離して水着の防衛に回した。
「地獄へ落ちろ!」
 俺は夏男を蹴り飛ばしてプールに落としてやった。
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