男嫌いのオンナ達

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男嫌いのオンナ達 -男は水着禁止の日!-(2.3&2.4)

「いや… え? おかしい…」  一瞬チラッと女子たちを目で指し示す。お姉ちゃんたちだってまだ子どもなのに、しっかりスク水を着用している。同級生のえみとけいこは僕と同い年なんだから、同じ子どもなんだから、あいつらだって全裸じゃないと道理が通らない。
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男嫌いのオンナ達 -男は水着禁止の日!-(2.2)

「浮き輪とビーチボール膨らませないとね」 「トランクに入ってるわ」  えみのおばさんとけいこのおばさんもなんと水着を中に着込んでいるようだが、特に泳ぐつもりはないらしい。Tシャツに短パンのまま行くらしい。 「晴れてるけどそんなにめっちゃくちゃ暑くはないね」 「雲がちょっと出てるからだわ」
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男嫌いのオンナ達 -男は水着禁止の日!- 全文配信版

 これは僕がS学5年生の頃、仲のいい三家族で海水浴に行ったときの実話である。  僕とお母さんとお姉ちゃんのK家、それからT家のお母さんと娘二人、M家のお母さんと娘二人、女子が八人で男は僕一人だけというバランスの悪い大所帯の日帰り海水浴だった。  こんなオンナばっかりの旅行なんか、ぜんぜん乗り気ではなかったけど、連れて行かれたのだから仕方ない。S学生が家族旅行を拒否るなんて難易度が高い話だからな。僕は連れて来られただけ。自分に言い聞かせるしかない。
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男嫌いのオンナ達 -男は水着禁止の日!-(2.1)

「じゃあみんな早く下に降りましょうっ」  お母さんはつばの大きい帽子をかぶってサングラスを付けた。浅葱色のTシャツに白黒の縞々ズボン。下は明るい紫色のサンダルだ。サンオイルを腕に塗りながら僕らに言った。いつも怒ってる印象だけど、珍しく浮かれてはしゃいでる感じだった。
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男嫌いのオンナ達 -男は水着禁止の日!-(1.4)

 そう言えばお母さんを筆頭にえみのおばさん、けいこのおばさんも男の影が見えないな…。他の二家族とも離婚しているのだろうか。それはよく解らないけど、この御三家は男に対して排除の論理というものが働いているらしい。  だから物心付き始めてきた僕としては肩身が狭いんだ。
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男嫌いのオンナ達 -男は水着禁止の日!-(1.3)

「うるさい黙れみつお! バーカ! アーホ! ちーび!」  みかのやつっ。タイミングよくお姉ちゃんの小馬鹿にした口調がみんなの笑いを誘った。えみとけいこの援護射撃をしたのだ。 「くぅ…! なんだと! だいたいお前ら…」
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男嫌いのオンナ達 -男は水着禁止の日!-(1.2)

「オレが買ったポテチだぞ。部外者は黙ってろよッ」 「知らないわよ。カバンの上にお菓子こぼさないでよ」 「暴れるとツバが飛ぶからやめて。男子ってほんと幼稚〜」  ムカッ  僕は言われて腹が立った。同い年でオンナの癖に好き勝手に言いやがって。男を敬わないと後で痛い目を見るんだからなッ。男が上で、オンナが下。自然の摂理ってやつを解らせてやらないとなっ。
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男嫌いのオンナ達 -男は水着禁止の日!-(1.1)

 これは僕がS学5年生の頃、仲のいい三家族で海水浴に行ったときの実話である。  僕とお母さんとお姉ちゃんのK家、それからT家のお母さんと娘二人、M家のお母さんと娘二人、女子が八人で男は僕一人だけというバランスの悪い大所帯の日帰り海水浴だった。
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