一年戦争で(7)
完全に勃起しきってしまったおちんちんを隠すように、僕は前かがみになる。 両隣の女子、マスカットは気づいていないようだけど、びわは気づいていて横目でちらちらと僕を伺っているのがわかる。 僕は赤面してきた。 小さいおちんちんを見られるのとフル勃起した状態のおちんちんを見られるのではたぶん後者のほうが恥ずかしいと思う。だって相手もいないのに挿入準備完了だと宣言しているようなものだ。バカ丸出しだよ。「じゃあ、せんせーはここでやすnd…監視員してるからみんなは仲良く水かけあってあそんでなさーい」 ヒナ先生はやけに荷物をいっぱい持ってきているなと思っていたら、ビーチパラソルとビーチチェアを広げてくつろぎだした。ビーチチェアの缶ジュースを入れられる穴にアルコール的なジュース… を入れ、足を組んでタブレットで本を読み始める。 そうして準備体操が終わって、僕の準備は収まってないけど、男子と女子はお互いににらみ合いながら、自然と一箇所に固まるように集まっていく。僕はおちんちんを隠すようにして前かがみに男子たちの陣地へ急いだ。 びわは逃げるように僕から離れていった。マイナーな果物の名前を付けられても何も言えない、引っ込み思案でクラス一大人しい娘だ。あまり喋ったことがない。運動も得意とは見えないから、ぜひあの娘は捕虜に欲しいと思った。 途中でザクロ、レモン、みかんとすれ違うが僕の股間を見て一様に驚いていた。「ねえねえ、あいつ今勃起してたよね?」「いやだー。なんでそんなことになるのー?」「理由もないのに大きくなるのか?」 彼女たちは僕を横目で見て、ひそひそと話す。「脱がして確認してみるか」「あいつ捕虜だからまだダメだよー」 僕は急ぎ足でイーグルのところまで戻る。「おい、お前勃ってるのか?」「ちょ…ちょっとだよ」 同じ男子に見られてもやっぱり恥ずかしいものだ。僕はバードやドラゴンにからかわれながらも奥へ引っ込んだ。木を隠すには森の中って言うし。「まあいい…。今日はみんなヒナ先生の目の届く範囲に居ることだ。適当に遊ぶフリをして、背後に気をつけるんだ。いいな」「「おう」」 男子たちはそのまま一箇所に集まって動かなかった。 対して女子たちは普通にきゃっきゃと川に入っていって遊び始める。戦争をしているとバレないようにヒナ先生の前で無邪気に遊ぶんだ。 リンゴたちだけは意味ありげにこちらを見てくるけどね。 見た感じヒナ先生の死角になるポイントは4つある。川上の木陰、川下の岩陰、向こう岸の山林の中、川上の飛び込みができる大岩。 あまり遠くには行くなって言われてるから、ヒナ先生は戦場の中心にいるし、目の前の開けたところで遊んでいるのがベストなわけだ。だがあいにくそこには既に女子たちが占拠して遊んでいる。「こら~あんたたちー! めざわりよー! そんなところでパンツ一枚になってつっ立ってるだけって、なにしにきたんだー。川にはいってあそべー!!」 ヒナ先生が動かない僕らを見て、大声で僕らを注意した。「…ま、ヒナちゃんが言うのももっともだ。俺らは向こう行って女子捕まえてこようぜ」「そうだな。大人しそうなのを二三人すぐに捕虜にしてきてやんよ。ヘヘッ」 はじめに反応したのはツバメ&ハヤブサ派のイケメン二人組。 ツバメとハヤブサは「俺らは行くぜ」と集団を離れた。彼らを慕う事実上の構成員であるハト派の男子たちも後に続いた。「おい、待てよお前らっ。固まってないと意味ないだろ! 女子の思う壺だぞっ」 イーグルが呼び止める。「だけど、イーグルさー。このままこうしてたって女子に舐められっぱなしじゃん」「まあ、見てろよ。力の違いを見せつけてやるわっ。ヘヘッ」 ツバメとハヤブサの黄金コンビは川下に向かった。「待ってよ〜ツバメ君たち〜」 ゴムのゆるそうなブリーフを穿いたオカッパ頭のメガネ君、白鳩がツバメとハヤブサを追った。 ハト派の4人はクラスの副級長を務めるその白鳩を筆頭とする平和主義の派閥だ。実際はどの派閥にも入れない寄せ集め集団である。 白鳩は副級長のくせに存在感がまるでない。いつもイチジクさんの言いなりだ。お飾りだよね。 二人目、皇帝ペンギンはとても身体が大きい。ぬぼーっとしていて人と争うのは見たことがないね。真っ先に殺られるよ。力がありそうなだけに残念だ。 三人目、チキン君はひょろひょろの男子だ。名前の通り風の音にもビビるような奴だ。あれもターゲットにされたらイチコロだろうな。 最後のツグミちゃんはちょっとなよなよした男子で、非常に大人しい。一番背が低いね。目がくりくりしてて肌のきれいな男子だ。争いごとは絶対にしないタイプだよ。 この4人はイーグル派やモズ派のような実力派よりもツバメ&ハヤブサ派のカリスマ性を選んだ。直接的な相手を抑える”力”よりもアイドル的な人気のあるツバメとハヤブサの…