全裸キャンプで(8)
「男子はお前で最後だな。向こうの鍾乳洞で脱いでこい。脱いだらこっちのほうに川があるから来い。裸の女子たちが待ってるからな」 植村先輩の指示で僕は鍾乳洞に向かった。 眩しい乳首と小麦色で小ぶりなおっぱいと別れるのは辛かったけど、これから早川や歌方のおっぱいもアソコも見ることができるのだと自分を言い聞かせた。 男子たちの計画は達成されつつある。 植村先輩のおっぱいを見れたことで、これならと期待値が上がってきたのだった。 実は全裸キャンプの真の発案者は望月流牙(もちづき りゅうが)という生徒なのだ。 紫村は同級生や下級生を問わず男子たちからは疎まれる存在だが、利用価値があると考える輩は多かった。望月はその中でも悪どくて、先輩を先輩とも思わないやつだ。「せんぱいの力でぇー、女どもを裸にしてやりましょーヨ!」と調子よく紫村に話を持ちかけていたことは、僕も知っている事実。 「女性陣だけを裸にするのはいただけないな。みんなで平等にであれば考えてやってもいい」 紫村は意外にも乗ってきた。 元々は3班の村主(すぐり)という、1年の癖におっぱいのでかい女子がターゲットである。望月が小学生時代から狙ったきた娘だ。望月は恋愛というより「せっくすしてやんよ!」とエッチな目的を持っていたようだ。 僕にはよく解らなかったが早川の裸が見れるなら… と流れに便乗することにした。 そしてキャンプの前に綿密に計画され、キャンプ場の外に鍾乳洞やきれいな小川があることも先輩たちからの情報で確認できていた。 僕は鍾乳洞に足を踏み入れる。 男子たちがたむろしていた。 「おせーよ!」 短髪でギラついた目の男が僕の姿を見るなり怒鳴った。彼が望月だ。 僕は植村のおっぱいを見た後だったのでジャージの前をモジモジさせながら歩いていた。その歩みは亀のように遅い。仲間の男子たちにだって勃起してるとバレるのは恥ずかしかったのだ。 「これで揃ったね。腰ミノを作っておいたからコレに着替えるといい」 紫村が奥から歩み寄ってくる。 男子たちは既に裸で、特製の腰ミノを身に着けていた。 緑色のビニール紐みたいな草を何本も垂れさせた、スカート状の着物。ヌーティストと言っても変態性嗜好を愉しむわけじゃない。紫村からすれば真に自然志向で原始の生活を説いているわけだ。本当に真っ裸でとアダルトビデオみたいなことを主張している望月とは対立していた。 しかし女子たちを説得するためにも変態の遊びではないことは強調したいところだ。そのための腰ミノである。それは望月も納得していた。 受け取って、わさわさと草の感触を確かめる。それだけで自然を感じてしまう。僕はみんなに背を向けてジャージを脱ぎ去った。腰ミノを身に着けてからパンツも脱ぐ。きれいに畳んで隅っこのほうにジャージを置いた。 それから勃起がバレないように腰を落としながらみんなのほうを向き直る。 3年のオリエンテーションリーダー紫村が「行こうか」と号令をかける。細マッチョの肉体に草かんむりや木の実のネックレスなど、彼だけ特別感のある恰好だ。 「グズグズすんな!」 ギラついた望月が外に出ていく。同じ5班のハミ出し者だ。 「やっぱり恥ずかしいなぁ」 メガネをかけた男が後に続く。彼は金田橙児(かねだ とうじ)。ひょろひょろして弱々しい体格だが巨根らしい。一応、5班のリーダーだ。 「裸が待ってるねー。楽しみだわー」 ウキウキとしているのは吉村光(よしむら ひかり)というクラス一の色魔だ。元々は1班だったのに今回の噂を聞きつけトレードで5班に入ってきたやつ。不届き者である。 「ぶふふ」 不気味に笑っている太った男は清水誠太(しみず せいた)。3班の男子でむっつりスケベの太ったやつだ。 「あれ? 他の3班のやつらは?」 僕は清水以外の3班の姿が見えないことに気づいた。あと3人はいるはずだ。 「ああ、怖気づいたのさ。ヘタレなやつらよ」 清水は「ぶふふ」と他のメンバーを貶した。確かに興味なさそうな顔をしていた僕の親友・和真と他二人は気弱な男子だった。直前で参加を取り止めたらしい。 裸の男子は、僕を含めて6人か。 草を掻き分けて小川に向かう。 裸で歩くのは気持ちが良かった。山の中は拓けた場所と木々が密集した場所、人間の侵入を拒む厳しい自然が広がっていた。虫や小動物がいるのが気になる。 小川のせせらぎが聞こえた。 「お、あそこだ」 歩いていくと緩やかな坂になった地形で川幅5メートルくらいの小川が見えてくる。遥か上流から流れてくる透明の水が気持ちよさそうだ。このままキャンプ場のほうまで続いているのだろう。水深はせいぜいヒザまでみたい。水遊びするにはちょうどいい。 「ここで間違いないんだよな…