掃除当番で(8)
「土下座してっ」 佳苗は思い切って口にしていた。心臓がドキドキと高鳴っているのが解る。「3人とも並んでここで土下座」「か、佳苗ちゃん?」 意外という顔で深智が呟く。「…そしたら服は返してあげる」 佳苗は言ってから自分がとんでもないことを命令していることに気付く。今までの佳苗ではあり得ない発言だ。男子3人の服を脱がしてすっぽんぽんにさせたことで勝ち得たもの。それが具体的に何かは解らないけど佳苗は多くのことを学んでいた。「いいねそれ」 亜美がとろんとした目つきで穏やかに言った。「おぉ…。朝倉さんなんかキャラ変わってない?」「え、そんな…」 良奈がニタニタと小突いてきた。「お前そっち行って並べ」 亜美がテリオに命令した。テリオは「はいい」と素直に動く。「ほらあんたもっ」 パンッ 良奈がおちんちんを手で隠して突っ立っていたクーちゃんのお尻を蹴った。「うくっ…。くそ…」 全裸にさせられては抵抗する意思も弱まるのだろう。クーちゃんもおとなしく従った。彼らは女子トイレを素足でぺたぺたと歩いていって、まだ蹲っているけんじの横に並んだ。「ぷっ!なんかおもしろい!」 良奈が吹き出す。3人のすっぽんぽんの男子がおちんちんを手で隠しながら並ぶことは確かにとても滑稽な姿だった。「早くスカートめくりしてごめんなさいって言いなよ」「チッ」 クーちゃんが小さく舌打ちする。「お前もいつまで痛がってんだ?」「うっ」 良奈に頭を足蹴にされてけんじは後ろへごろんと転がった。その拍子で手を離してしまったためにけんじのおちんちんが丸見えになった。それどころかお尻も丸見えでおちんちんの裏側も恥ずかしい穴も佳苗はしっかり目撃してしまった。「アハハハッ」「いやーっ。クスクス」 亜美は冷ややかな目で見つめているだけだった。佳苗はもっと近くで見ようと前に出る。しかしけんじは恥ずかしいところが全部丸見えになっていることに気づいて慌てて体勢を立て直す。3人ともおちんちんを手で隠して真っ赤な顔をして立っていた。「ほら早く土下座しなよ。朝倉さんも前に出て待ってるんだから」「え?」「早くやんないと何時まで経っても素っ裸のままだよー」 良奈が濡れた服をチラつかせる。「くっそ…」 けんじは悔しそうに床に膝をついた。だがそこからもう一歩が踏み出せない。女子トイレの床に手と額を付けるのだ。屈辱だろう。佳苗は我ながら何てことを考えるんだと自分に驚いていた。「手は?」「く…」 けんじは意を決したようにおちんちんを覆っていた手を離して床に手をついた。そのまま頭を下げる。「うふふ。ほんとに土下座してる~」「横の2人は?」 クーちゃんとテリオは驚いていた。失望の色も見られる。リーダーのけんじが陥落したのだ。彼らも従わざるをえないだろう。けんじを見習って同じように膝をつき、手をついて頭を下げる。 そのとき佳苗はとんでもないものを見てしまった。テリオのおちんちんだ。彼のおちんちんは大人だった。佳苗が想像していた異生物そのものだった。亀頭が露出していたし黒くて毛もジャングルのようだ。佳苗だけではない、他の娘たちもテリオのおちんちんを見た筈。誰かが息を呑むのが解った。「でかっ…」 良奈が亜美に耳打ちしていた。しばらく時間だけが過ぎる。「くっそ… まだかよ!」 しびれを切らしたけんじが顔をあげる。「まだ一言も謝ってないじゃん」「チッ…」 けんじは再び頭を下げる。「ごめ…、ご、ごめん…」 横の2人もおずおずと「ごめんなさい」と合わせる。佳苗は全裸で土下座する男子に満足した。亜美たちのおかげだが男子たちを屈服させることができたのだ。「あれぇ。額が床についてなくない?」 良奈がしゃがみ込んで覗いた。「どれ?」と深智も覗き込む。佳苗も続いて見てみると確かに額を付けていなかった。「これはやり直しだね~」 意地悪そうに良奈が言い放つ。額のことは気にしていなかったが、佳苗は覗き込んだときに3人のおちんちんが並んで見えることに気づいた。リーダーのけんじが一番小さくて皮被りでしかもまだ毛も生えていない子供のようなおちんちん。クーちゃんも負けず劣らず小さいがけんじよりは大人な感じがした。身体が小さいのだから適正な大きさなのだろう。逆にけんじは身体の割にはちょっと小さすぎる。リーダーの癖に一番小さいのだ。偉そうにしている癖にけんじが一番情けないものをぶら下げていた。一番大人しいテリオが、一番大人だった。 良奈も深智も額がどうのこうのというよりおちんちんの方を観察しているようだった。ふと見上げるとけんじたちの背後に麻耶が突っ立っていた。まるで死神のようだと佳苗は思った。麻耶は佳苗を見て人差し指で何かを指し示す。そしてクスリと嘲笑った。「ごめんなさい…」「ご… ごめんなさい」「ごめんなさい」 けんじは額を床に擦り付けて謝る。佳苗は麻耶が何を言…