透明人間で(8)
「いや… 叩いたというかぁ… ちょっと肩が当たったっていうかー… 別に泣くようなことじゃないと思いまぁす」 斜め上を見ながら、口を尖らせて答える。 僕は至ってまじめな生徒だ。「何あの態度…」 ヒソヒソ… と女子たちの反応。「でもちょっと肩が当たった程度ならしょうがないよな。事故だろ…」 ヒソヒソ… と男子たちの反応。 学級会の当日、教室は異様な空気になっていた。 昨日の今日だから、女子どもの伝達力の速さを考えると、もう僕が変態ハゲ野郎だということは女子の間に伝わってしまったんじゃないだろうか。 友理子から何か聞いているんだろう。 そして始まってしまった学級会で、やはり議題として千菜に暴力を振るったことが上げられた。僕の申し開きを聞いて男子たちの反応は「事故ならしゃーない」だ。しかし女子たちは僕の開き直った態度が気に入らないらしい。 証拠品のブルマを押収されているけど、先生のいる前で大げさに事件化にすることはしないだろうと思う。大ごとなって僕が退学になるようなことになるかも知れないし、場合によっては警察沙汰だ。遥ちゃんや友理子もさすがにそこまではしてこないんじゃないか。 このままの流れなら「今度から気をつけろよ」で済む話になりそうだ。 学級会というからビビってしまったが、のらりくらりと躱せば切り抜けられるぜ。 だいたいブルマを提出したら一緒に強制手コキ証拠写真も提出しなきゃいけなくなる。すると僕が虐められている絵にも見えなくない。それは諸刃の剣に違いない。 議題に上げたはいいけど攻めあぐねているといった状況だ。「…」 当事者の千菜は哀しそうな目をするだけで特に意見を言わなかった。相変わらず怯えている。 発議した友理子もムッとした顔をしているだけで悔しそうだ。 僕は普段からまじめな生徒なんだから悪者にしようたってそうは行かない。女子たちは怖い目をしてるけど、世間は僕に味方するだろう。 よくよく考えてみると僕はどっからどうみても悪くない。悪くないに決まってる。 僕はくっくっくっと笑いを噛み殺した。 遥ちゃんは納得行かないという顔だ。◇ 学級会が終わって僕は帰り支度をする。気分が悪くなったんですぅと言って早引きさせてもらうことにした。 と見せかけて僕はトイレに駆け込んで服を脱ぎ去った。 ヅラを外して透明化発動だ。 僕は無実であると免罪符をもらったわけだから、当然女子に損害賠償請求しなきゃいけない。まじめな僕を捕まえて悪評を植えつけたんだ。名誉毀損だよ。その償いはしてもらおう。 とりあえず視姦でもさせてもらおうかな。 たまたま次の時間は体育なので急がなければ…。 素っ裸になって唇と亀頭を隠しながらトイレを出る。やっぱりいいなあ… この解放感。ペタペタと廊下を歩く。校内をフリチンで行くという背徳感。止められない。 制服姿の女子生徒とすれ違ってもフリチンの僕に気づかれなかった。 僕の透明化にはまだ誰も気づいてないのだ。 それなら覗くしかない。他に選択肢などない。バレるかも知れないと止めようと思ったこともあるが、どうしても止められない。 隣のクラスの女子がウチの教室に入っていくその後ろについて、僕も中へ入る。体育は隣のクラスと合同なのだ。 僕が這入ってきたことに誰も気づいてない。 さっそくセーラー服を脱いでブラ姿を惜しげなく見せてる娘が居るよ! 水色の可愛いひらひらのついたデザインだ。小ぶりな胸の谷間に目を奪われる。 スカートをひらひらとさせてお話に夢中らしい。全裸の僕が近づいても反応しないね。試しに目を細めて踊ってみた。金玉をぶらぶらとさせて恥ずかしい踊りだ。誰にも見られてないのだから心置きなく陰茎を見せつけてやる。先っちょだけは隠してお尻をフリフリしてみた。 彼女たちは僕を空気扱いだから何やってもバレないよ。 ブルマを穿いているとはいえ、スカートがすとんっと落ちるところや、セーラー服をたくし上げて脱ぐところなんか見てて飽きない。 むせ返る女の子の臭い。 30人近い同級生の女子たちの臭いは最高だ。 みんな、あはは うふふと笑顔が絶えない。箸が転んでもおかしいんだろうね。僕は鼻から息を思いっきり吸い込んで悦に浸る。 あっ、着替えのために脱いだ誰かの上履きがあるぞっ。 それ! 僕は這いつくばって臭いを嗅いでみた。 臭っせえ! 僕は目を細めて幸福に満たされていく。次第におちんちんが上向きになってきた。こんなにたくさんの女の子の巣窟に陰茎を勃たせたオスが混じっているのに、誰も咎めない。誰も僕に気付かない。最高だよ。男が居るのに、この女子どもときたらバカみたいに肌を露出させてさっ。 僕が透明でいる限りは永遠にこの幸せが続くのだ。 汗の臭いとシャンプーの香りでむせ返ってしまいそうだ。それすら幸福に思える。 透明人間っていいな~。 ドンッ「いやっん」 し…