オナニー

檻 -ガールスカウトの実態-

檻 -ガールスカウトの実態-(2.3)試し読み

「もう移動するから服を… まあいいや、面倒だからそのまんまで。近いからここまま移動するよー」 「わかった」 「はあい」  え? 服を着せないの? 僕は不思議に思った。子どもだからってぞんざいな扱いだな…。  僕はなんとなく小桜さんを手伝おうと2・3歩だけ近寄る。あんまりやりたくはないんだけど…。何をすればいいか解らないし。
檻 -ガールスカウトの実態-

檻 -ガールスカウトの実態-(2.2)試し読み

「次の鬼はアカネちゃんね」 「え、違うよ。ミキちゃんが最初に捕まったんだからー」 「ねえ。集合かかってるから急がなきゃ」 「ぷぷぷ。あたしだけ? 一回も鬼にならなかったの?」  また別の方角から四人組の、これも同じ制服を着た女子たちがきゃっきゃと走ってきた。鬼ごっこでもしていたようだ。
檻 -ガールスカウトの実態-

檻 -ガールスカウトの実態-(2.1)試し読み

 ベースキャンプに戻ると今回の夏休みイベントの仕切りをしている三人のおばさんが井戸端会議をしているところが見えた。  そこは木々に囲まれているし、程よく開けているスペースだ。小さめの公園という印象だ。少し歩くと細い河川が流れている場所で、ベースキャンプとして特に変というような感じはしない。どうして移動なんてするのか。
檻 -ガールスカウトの実態-

檻 -ガールスカウトの実態-(1.6)試し読み

 リンちゃんとマキちゃんとカヨちゃんが身を寄せ合ってこちらを見ていた。僕がお母さんにド叱られているところを見られてしまっているよ。嫌だなぁ…。 「どうして持ち場を勝手に離れたりしたの?」 「ぁあうん、だから…」 「もしかして女の子たちと遊んでたわけ?」 「いや遊んでない…」
檻 -ガールスカウトの実態-

檻 -ガールスカウトの実態-(1.5)試し読み

「いやだな、襲うなんて… そんなわけ」 「もしリンちゃんに手出したらぁ、ケンタくんなんてすぐに退学にしてあげるんだからぁ」 「……ははっ。わかってるって。そんなことするわけないだろ」  笑って対応しておいたが、一応カヨちゃんも目は笑っている。冗談で言っているんだろうが、でも心の奥底は笑っていない感じがした。
檻 -ガールスカウトの実態-

檻 -ガールスカウトの実態-(1.4)試し読み

「マキちゃん呼んでこなきゃ…」 「じゃ、僕は…」 「ここに居て、ケンタくん。見張ってて」  少し興奮した様子のリンちゃんだった。珍しい。 「ぇ…」  頼られて有頂天だったが、すぐに現実に引き戻されていた。リンちゃんと二人きりでいるところを誰かに見られたくないんだった。
檻 -ガールスカウトの実態-

檻 -ガールスカウトの実態-(1.3)試し読み

 なんだか改めてこんな大自然の中で二人きりになると、リンちゃんが女子だってことを意識し始めてしまった。知らず内に心臓が高鳴る。学校で友だちとして普通に喋ってるときは特に何も意識していなかったのに、まともに顔が見れなくなってしまう。 「カヨちゃんと私はセミを探してるだけだから。いたらマキちゃんに教えるの」
檻 -ガールスカウトの実態-

檻 -ガールスカウトの実態-(1.2)試し読み

「何してるのー?」 「ああ、うん。ここら辺で本でも読もうかなって」  鮮やかなブルーのチェックのスカートに白いハイソックス。素足に目が行ってしまう。パリッとした白いシャツは腕まくりをされていた。
檻 -ガールスカウトの実態-

檻 -ガールスカウトの実態-(1.1)試し読み

雲ひとつない青い空が広がっていた。耳を澄ますと穏やかな風の音や川のせせらぎが心地よく聞こえてくる。同時に遠くから少女たちの笑い声も重なって響いてきて、僕は帽子を目深に被った。なんて楽しそうなんだろう。普通の人間だったらこういう状況に心躍るのだろうな。ボーイミーツガール的な夏休みだけの冒険みたいな物語を期待してしまうだろう。
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