「いや… 叩いたというかぁ… ちょっと肩が当たったっていうかー… 別に泣くようなことじゃないと思いまぁす」
斜め上を見ながら、口を尖らせて答える。
僕は至ってまじめな生徒だ。
「何あの態度…」
ヒソヒソ… と女子たちの反応。
「でもちょっと肩が当たった程度ならしょうがないよな。事故だろ…」
ヒソヒソ… と男子たちの反応。
学級会の当日、教室は異様な空気になっていた。
昨日の今日だから、女子どもの伝達力の速さを考えると、もう僕が変態ハゲ野郎だということは女子の間に伝わってしまったんじゃないだろうか。
友理子から何か聞いているんだろう。
そして始まってしまった学級会で、やはり議題として千菜に暴力を振るったことが上げられた。僕の申し開きを聞いて男子たちの反応は「事故ならしゃーない」だ。しかし女子たちは僕の開き直った態度が気に入らないらしい。
証拠品のブルマを押収されているけど、先生のいる前で大げさに事件化にすることはしないだろうと思う。大ごとなって僕が退学になるようなことになるかも知れないし、場合によっては警察沙汰だ。遥ちゃんや友理子もさすがにそこまではしてこないんじゃないか。
このままの流れなら「今度から気をつけろよ」で済む話になりそうだ。
学級会というからビビってしまったが、のらりくらりと躱せば切り抜けられるぜ。
だいたいブルマを提出したら一緒に強制手コキ証拠写真も提出しなきゃいけなくなる。すると僕が虐められている絵にも見えなくない。それは諸刃の剣に違いない。
議題に上げたはいいけど攻めあぐねているといった状況だ。
「…」
当事者の千菜は哀しそうな目をするだけで特に意見を言わなかった。相変わらず怯えている。
発議した友理子もムッとした顔をしているだけで悔しそうだ。
僕は普段からまじめな生徒なんだから悪者にしようたってそうは行かない。女子たちは怖い目をしてるけど、世間は僕に味方するだろう。
よくよく考えてみると僕はどっからどうみても悪くない。悪くないに決まってる。
僕はくっくっくっと笑いを噛み殺した。
遥ちゃんは納得行かないという顔だ。
◇
学級会が終わって僕は帰り支度をする。気分が悪くなったんですぅと言って早引きさせてもらうことにした。
と見せかけて僕はトイレに駆け込んで服を脱ぎ去った。
ヅラを外して透明化発動だ。
僕は無実であると免罪符をもらったわけだから、当然女子に損害賠償請求しなきゃいけない。まじめな僕を捕まえて悪評を植えつけたんだ。名誉毀損だよ。その償いはしてもらおう。
とりあえず視姦でもさせてもらおうかな。
たまたま次の時間は体育なので急がなければ…。
素っ裸になって唇と亀頭を隠しながらトイレを出る。やっぱりいいなあ… この解放感。ペタペタと廊下を歩く。校内をフリチンで行くという背徳感。止められない。
制服姿の女子生徒とすれ違ってもフリチンの僕に気づかれなかった。
僕の透明化にはまだ誰も気づいてないのだ。
それなら覗くしかない。他に選択肢などない。バレるかも知れないと止めようと思ったこともあるが、どうしても止められない。
隣のクラスの女子がウチの教室に入っていくその後ろについて、僕も中へ入る。体育は隣のクラスと合同なのだ。
僕が這入ってきたことに誰も気づいてない。
さっそくセーラー服を脱いでブラ姿を惜しげなく見せてる娘が居るよ!
水色の可愛いひらひらのついたデザインだ。小ぶりな胸の谷間に目を奪われる。
スカートをひらひらとさせてお話に夢中らしい。全裸の僕が近づいても反応しないね。試しに目を細めて踊ってみた。金玉をぶらぶらとさせて恥ずかしい踊りだ。誰にも見られてないのだから心置きなく陰茎を見せつけてやる。先っちょだけは隠してお尻をフリフリしてみた。
彼女たちは僕を空気扱いだから何やってもバレないよ。
ブルマを穿いているとはいえ、スカートがすとんっと落ちるところや、セーラー服をたくし上げて脱ぐところなんか見てて飽きない。
むせ返る女の子の臭い。
30人近い同級生の女子たちの臭いは最高だ。
みんな、あはは うふふと笑顔が絶えない。箸が転んでもおかしいんだろうね。僕は鼻から息を思いっきり吸い込んで悦に浸る。
あっ、着替えのために脱いだ誰かの上履きがあるぞっ。
それ!
僕は這いつくばって臭いを嗅いでみた。
臭っせえ!
僕は目を細めて幸福に満たされていく。次第におちんちんが上向きになってきた。こんなにたくさんの女の子の巣窟に陰茎を勃たせたオスが混じっているのに、誰も咎めない。誰も僕に気付かない。最高だよ。男が居るのに、この女子どもときたらバカみたいに肌を露出させてさっ。
僕が透明でいる限りは永遠にこの幸せが続くのだ。
汗の臭いとシャンプーの香りでむせ返ってしまいそうだ。それすら幸福に思える。
透明人間っていいな~。
ドンッ
「いやっん」
しまった。通路に這いつくばっていたので誰かに当たってしまった。横っ腹を蹴られたよ。
「え? 何か居る?」
みここだ。
またお前かっ。
「うそ? 何もないよ」
「UMAかな?」
女の子たちがお湯を掻き回すような感じで手をぐるぐる回してくる。はぁっふぅっと僕は伸びてくる腕を避けて上体を逸らした。
「なになに?」と集まってきた2名を加えて4人の女子が何にぶつかったのかを探そうとする。今度は上履きの辺りに足を落としてくる。
必死でフットスタンプを避ける。フラフープでもするかのように腰をくねっと回して落ちてくる女の子の足を避けてやった。
フフン… ちょろいもんだ。
女子の遅い蹴りなんか食らうかよ。
みここのむっちむちの足が躓いたところを踏んで確かめる。だんっと脇の下に足が落ちてきた。危ないところだ。
ふとスカートのひらひらに目を奪われる。むっちりした太ももが目に入って舐めてみたいという衝動に駆られた。スカートの裏地を追っていくと水玉模様のパンツが見えた。影になって暗いけどそのほうが興奮するよっ。
一気におちんちんがムクッと成長した。
そっちはオーソドックスな白の無地か。素朴な感じがいいよ。
あっちは薄いピンクのボクサーブリーフタイプか。流行ってんのかな。
あぁソッチの娘はもうブルマを穿いているんだね。どうしても紺色の股間に注目してしまう。足を振り上げて、うん、それからその足を何もないところ目掛けてどうするの?
えっ? 思いっきりフットスタンプ!?
ぐちゃっっ
おちんちんがむぎゅうっと踏みつけられる。
僕はあまりの痛みに悲鳴を上げそうになったが手で口を抑えて我慢した。
しくったよ…。ブルマに見惚れてまた失敗しちゃった。
「えっ? 何かあるよ…? 足が床に着かないし…」
その娘はぐりぐりと上履きをローリングさせてきた。おちんちんがぐにゅりぐにゅりと変形する。勃起した竿がお腹に埋め込まれそうなくらい踏みつけられる。かかとが金玉に当たって痛いよっ。
足の指が裏筋を刺激しているようだった。上履きのつま先から感じる女の子の指遣いがテクニカルだ。それでいてかかとの攻撃は無慈悲に無視を踏み潰すようだ。二つの玉がぐんにゃりと金玉袋の中を移動しまくった。
痛い!
ど… ど… どぴ…
どぴっ
「え? なにこれ?」
ぐりぐり
ぐりぐり
「柔らかい… いや硬いかな…」
ぐにゅうっ
ぐにゃあっ
ぐりぐり
ぐりりっ
ど… どぴ…
ど… ど… ど… ど… どぴぴ…
ぐにゅうっ
僕は金玉責めに弱いんだ。
もうダメだよ、射精しちゃう…。
その娘はもう一度足を振り上げて床に落とした。
ズンッ
僕は死にかけのセミのように床を這って離脱していた。
「あれ?」
その娘は何度も床を攻撃していた。
「硬いのがあったんだけどなぁ?」
「どれどれ?」
女の子たちが何もない床を踏み鳴らした。
だんっだんっとゴキブリを踏み殺しているみたいだ。
「はぁ… はぁ…」
僕はイソイソと移動していつもの定位置へ行こうと思った。危ないところだった。ちょっと出ちゃったかな…。気をつけないとな。でもアレくらいならバレないさ。
「変だなー。何か当たったと思ったのに」
「気のせいじゃない?」
ふっ、バカめ。君たちには僕は見えない。
でも君たちの生着替えは僕が一方的にしっかり観察してやる。
イレギュラーな虐待を受けてしまったが、この痛み10倍にして覗いてやるんだ。
この透明人間という一方的に有利な完璧超能力でな。
僕を学級会で糾弾した罰だ。
特に遥ちゃんと友理子をガン見してやんよ。
僕は痛むおちんちんを擦りながら慰めた。