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おままごとで(2)

「すごぉい。ちゃんと立ってるぅ。マーくんはがんばり屋さんねー」

「わ、わかったから…」

 よっぽど照れくさくなったのか彼は耳まで真っ赤になりました。 

「あんま言うな… 普通だろこんなもん」

「ハイハイしかできなかったのにすぐ立てるようになったんだから褒めてあげたの。マーくんはエライの。あと赤ちゃんは喋っちゃダメッ」

 私は笑って諭しました。

「そうだな… こういうのってリアリティないとおもしろくないもんな。よし徹底的に赤ちゃんやるぜ」

「そうそう。本当になりきってやらないとおもしろくないよ」

「おぅっ わかった」

「続きやろっ」

「お… ばぶぅっ」

 マーくんは突然ゴロンッと寝転がりました。

「おぎゃアー おぎゃアー…」

 まだ照れくさいのか、ぎこちなく泣くマーくん。手足をバタつかせてます。そして自らの右手の親指を咥えました。ちゅぱちゅぱとしゃぶっています。

「どーちたのーマーくん?」

「お おぎゃ…」

 ちゅぷちゅぷ

「うーん…、あ そうかっ。おなか空いちゃったのかなー?」

 私はマーくんにまたがるようにして顔を近づけ、頭を撫でてあげました。

 いつもクラスでは威張っているマーくんが本当に赤ちゃんみたいで可愛いです。マーくんは顔を真っ赤にしたままです。おもしろいです。

「じゃ、おっぱいの時間にちよっかぁ?」

「ぉ… ぎゃ…?」

「ベッドに横になろうね」

 私はマーくんを抱え上げるフリをしてベッドに誘います。マーくんが抱かれているフリをしてベッドに移動してくれました。

 ドキドキしました。

 赤ちゃんにおっぱいをあげるのってどんなふうなのかな。

 私が先に腰掛けて奥へ詰めます。壁際まで行って背を預け、足を伸ばして太ももを叩いて示しました。マーくんをここに寝かせようと思ったのです。

「ん、寝るのか…? じゃなくてばぶぶぶ?」

 マーくんは素直に仰向けになりました。私は短めのキュロットスカートなので生の太ももにマーくんの頭がダイレクトに密着しました。

 見上げるマーくんの顔はドギマギしていて目が泳いでいて、とっても可愛いと思いました。いつもは男の子らしくて恰好良いのに、こんなに潤んだ瞳になって、落差が凄いです。

「はーい、おっぱいでちゅよー おいちいちゅか?」

 私はマーくんの頭を撫でながらおっぱいを飲ませるマネをします。

「なんだ… マネかよ」

 マーくんの表情が、不思議とがっかりした感じになりました。

「…うん。だって本当に出るわけじゃないもん」

「リアリティが… もう少しねぇとな…」

「うーん。もっと道具とかあれば本格的なんだけどなぁ…」

「お、…お、おっぱ… 吸うくらい別に道具いらねーだろ」

「…え?」

「だからこういうのってリアルにヤラねぇとおもしろくねぇだろが」

「うん…」

 私はどうすればいいか考えました。リアリティって哺乳瓶があったらいいのかな…。おしゃぶりの代わりになるものがあればいいんだけど…。

「どうなんだよ? やめるか… もう」

 マーくんは目を逸らして口を尖らせています。どうしよう。マーくんはおもしろくないと思っているようです。やっぱり女の子遊びはおもしろくないのかな。

「いや…、あの…」

「…別にもういいや。帰ろ…」

 マーくんの気が急激に引いていくのがわかりました。

「待って…」

「何だよ」

「やろうよ。汚いかも知れないけど私の乳首じゃダメかな?」

 代わりになるものはそれしかないと思いました。

「……おぉ… 仕方ねえな。…わかった」

「でも… 汗かいてるし、やっぱり服の上からじゃダメ…?」

 私は自分の顔も真っ赤っ赤になっているのがわかりました。口に出したらとても恥ずかしいことを口走っていたことに気づいたのです。男の子におっぱいを見せるなんて初めてだし、服を脱ぐのは恥ずかしいよ。

「俺、遊びで妥協しねぇんだ。脱がないとおっぱい飲めないだろ…」

 目を泳がせながらもしっかりと自分の意見を言うマーくんは恰好良いです。

「うん」

「いくらままごとでも、本格的にやらねぇとつまんねーじゃん」

 しんと静まり返る部屋の中に二人の息遣いだけが聞こえてきます。

 このままではまた独りになってしまうと思いました。

「うん。いいよ… やろっか」

 私はマーくんの落ち込んだ表情に心が冷えてしまいそうです。せっかく仲良くなれたのに、優しくしてもらったのに、マーくんの気持ちに応えたいと思いました。

 指をTシャツの裾にかけて、ゆっくりとたくし上げます。

 私の太ももをまくらにして、私の顔やお腹が間近に見えているマーくん。おヘソが露出して見つめられています。どうしよう…。

 ものすごく恥ずかしいよ…。

 窓の外で雨が降り出していました。

 衣擦れの音が鳴り響きます。

 Tシャツを脱ぎ去りました。

 普段ならこんな恥ずかしい恰好を男の子の前で絶対しません。畳んで側に置きます。

 その仕草をずっとマーくんに見られていました。

 水玉模様のスポーツブラが一枚、胸に充てられて乳首を覆い隠しています。ずっと見られています。私はブラを少しずつずらして右側のおっぱいを露出させました。

「ぉ…」

 マーくんは私のおっぱいに釘付けになっています。手を伸ばしていて、行き場をなくしたように震えていました。

 おっぱいと言っても房はありません。まだぺったんこです。緩やかなカーブがついているくらいで本当に小さな膨らみにさくらんぼの種みたいな粒が乗っかっているだけでした。

 未発達の乳首が片ほうだけ、部屋の空気に触れていました。

「ぅぉっ…」

 マーくんは口をパクパクさせて額から汗を流していました。上気しています。

「ほ… ほぅら…」

 私は浮き上がったマーくんの後頭部に右手を添えました。ゆっくり掬うように持ち上げます。左手はおっぱいに添えます。

「…ぉぉ」

 マーくんの目が血走っていました。興奮しているようです。…変だな。赤ちゃんぽくないよ。それに何だか下半身のほうがモゾモゾと動いているようでした。

 どうしたのかな…。

 マーくんは唇を突き出しています。

 房のない胸なので摘んで乳首を押し出してあげました。こうして圧迫すれば少しでも吸いやすいかなと思ったのです。

 胸を張ってマーくんの頭を寄せました。

 彼の舌が伸びてきます。

 ぱくっ

 ちゅぷと乳首にマーくんの唇が吸い付きました。

「い、い、いっぱい飲んで… 寝んねちようねー」

 私も顔が熱いです。でも赤ちゃんの前で恥ずかしがるのは変なので堂々とします。

 一度吸い付いたらその後はもう勢いが止まりませんでした。マーくんが夢中になっておっぱいを飲み始めたのです。

 ちゅぱちゅぱっ

 ちゅぷぷっ

 一生懸命におっぱいを吸っています。口の中で舌を動かして乳首を転がしていました。そして甘噛して引っ張ります。

「ん…」

 次第にドギマギしていた彼の顔がうっとりとした表情に変わっていきました。

 目をつぶって、とても安心しきった表情です。まるでママのおっぱいを吸っている赤ちゃんみたいです。

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