いつもこのサイトを見てくれる皆様に日頃の感謝を込めて特別編です。
CMNF(裸女・着衣男)ものなので需要ないかも知れませんがノリで書きました。白状します。ノリです。なので続きの展開思いついてません。需要があれば次の祝日? GW?になるかも知れませんが書きますね。需要があればですけども。
***
「いてて…」
芽衣子は何事が起こったのかとゆっくり片目を開けてみた。暗闇の向こうに青空が見える。天地がひっくり返ったわけではなさそうだ。
大の字に寝転がっている自分に気づく。藻掻いてみるとガサガサと音がした。
「…ん?」
発泡スチロールだ。新聞紙やプチプチなどの緩衝材もある。地に足が着いていたはずなのに、一瞬にして地面がなくなったのだ。
すぐに落とし穴だな… と気づいた。
落ち葉と泥水が身体に纏わりついている。パンツの中までぐっしょりだ。ちくしょう…。誰だ? こんな巨大な落とし穴をつくったバカは。
「ぐひひっ」
「クーックックッ」
2メートルほどの上空から犯人たちの声が聞こえてきた。田貫のポン吉と木常のコン次だ。ガキ大将コンビでS4の癖に身体の大きなやつら。弟のクラスメイトのバカガキどもである。
「かかったぞい!」
「マヌケなぴょん太デスね」
太ったポン吉がニヤつきながら穴の中を覗き込んでいる。コン次は得意げな顔で腕組みしながら当然だと胸を張って、かかった獲物を見もしない。二人は近所でも有名な悪ガキでM山の中は罠だらけだった。
「おい? ぴょん太じゃねーぞ。見てみろっ」
「え? なんでスって!」
吊り目のコン次が覗き込んできた。
「はわっ」
「ほらな!」
「あれは… ぴょん太のネーチャンじゃん! いや、じゃないデスか!」
「パンツ丸出しだし!」
「あわっ」
聞こえてきた二人の言葉に芽衣子は身体を硬くした。首の角度を変えて下半身を見るとミニのフレアスカートが全開に捲れていたのだ。
「はっっ!?」
今日は子どもっぽい白の無地のやつだ。ガバッとはしたなく開いた足を急いで閉じた。だが股の間に発泡スチロールが挟まっている。両手でスカートを戻そうと藻掻くが泥の中に埋もれて、緩衝材が邪魔だったりして思うように動かない。
「ぐひひっ 思わぬ大物がかかったな! ざまぁ!」
「わわわっ。ま、まずくない? デスか!?」
「ゴリラなんだから大丈夫に決まってんだろ」
「そ、そうデスよねっ。僕たちが束になっても敵わないゴリ子なんですから…。僕としたことが慌ててしまったようデスね」
二人が高みの見物をしている中でも芽衣子は「見るなっ」と叫びながら上体を起こそうとした。意外なほどに緩衝材やらが敷き詰められていて泥水のかさも多い。パンツ丸出しのまま暴れる。シャツの裾も捲れてヘソも丸出しだ。お尻がヌルヌルとぬめって安定しない。パンツがTバック状態になって泥の冷たい感触が素肌にへばりついていた。
「くっそ」
今年の春からJC2になるってのに、低脳のガキンチョに嵌められるなんて屈辱だ。
ゆっくりと上体を起こしてようやくスカートを元に戻した。だが泥でぐちょぐちょだった。
改めてカァ~ッと身体が熱くなる。赤面しながらもポン吉とコン次を睨みつけた。
「あんたたち。どうなるかわかってんだろうな!?」
近年まれに見るくらい強烈にお尻を叩いてやらなければならない。先ほどの言動から弟を落とし穴に嵌めようとしていたのだろうことは解る。可愛いあたしのぴょんをいじめるやつらは問答無用で鉄拳制裁のお仕置きだ。
「やべっ ゴリ子が怒た!オコター!オコター!」
折に入れられたゴリラなど怖くないと言わんばかりにぐひひと笑っているポン吉。
「死神デスの魔法爆弾があれば怖くないデスよ」
「なんのモノマネだ! 小2病か! コロス!」
「ひぃっっ」
ジョジョ立ちのコン次は芽衣子の一喝ですぐに怯んだ。だが爆弾を用意してきたらしくダンボール箱を出してくる。
「おい、ゴリ子が生意気だぞ! やっちまえ!」
「お…、おう!」
ダンボール箱から泥団子を取り出して、両手に構え、ぶっ放した。
「きゃっ」
芽衣子の頭上に泥玉が着弾する。
ぶちゃっ
「うえっ」
顔にぶちゃっ、シャツの胸のあたりにびちゃっと、彼らが用意した爆弾が雨あられと降ってくる。せっかくツインテールに結った短い髪や東京に出て買ってきたTシャツが台無しだ。
「このっ!!! うぇっ!?」
鼻にぶちゃっと当たってドロが拡散した。口に入ってしまう。
「ぐへへへっ! バーカバーカ!」
「死神に逆らうなどバカな女デスよ。クーックックックッ」
「ぺっぺっ… このっ!」
「ぐひゃはー! 逃げろ~」
「クックッ… あ。ちょっと待って…」
コン次はダンボール箱をモタモタと抱えて逃げていくポン吉に付いていった。
「ぺっ… ぺっ…」
静寂が訪れる。
芽衣子はケガがないか身体をチェックする。裏山で遊んでいる弟を呼びにきただけなのにとんだ災難だ。ゆっくりと立ち上がってみて、改めて穴の中を見渡す。よくもこんな深い穴を掘ったものだ…。一大事業だったに違いない。若干、斜めになっていて登れるようにはなっている。だが泥のせいでぬめって登るには一苦労しそうだ。
レスリングや水泳を習っていることもあって体力には自信がある。芽衣子は持ち前の身体能力を使って落とし穴をクライミングし始めた。何度かずるるっと滑って底に戻されたが、コツを掴んで登りきった。
弟が心配だ。
ぴょんは線が細いからポン吉とコン次によくいじめられる。ちょっと天パがかっているだけでバカにされるし、よく泣いてしまうから、過保護にも芽衣子は口出し&手出しするのだ。
裏山はさほど広くはないが、彼らの遊び場になっていて探し出すのは難しいだろう。お仕置きはまた次にすればよいとして、まずは身体を洗浄したい。
あいつらの秘密基地が近くにあるはずだ。比較的キレイな沢があるのでそこで身体を洗うか。
辺りは人の気配がまるでなかった。当然だろう。過疎化していく田舎の町で子どもは少ない。全員が顔見知りなぐらいだし。それに山のほうに大人は滅多にこない。
鬱蒼としてジメジメした山で晴れていても陽の当たらないところがほとんどだ。背の高い雑木が邪魔で歩きづらい。大した傾斜でもないので体力的には女子でも問題はなかった。ただ罠だらけで完全に悪ガキのテリトリーなのは厄介だ。
プレハブ小屋のような建物が見えてきた。2畳ほどの広さに頭を下げて入らなければならない窮屈さの秘密基地だ。くだらない男のロマンなどいつか破壊してやろうと思っているが、さすがに可哀想なのでとりあえずは生かしておいてあげよう。
小さい頃に駆け回った裏山だから勝手は解っていた。奥に入っていって急斜面を降りていくと細やかな沢がある。人気がまるでない。悪ガキたちも帰ったようだ。
芽衣子は靴を脱いで、遠慮なくTシャツとスカートを脱ぎ捨てて沢に入った。
顔をパシャパシャと洗って腕や胸の泥も落としていく。ひんやりとして気持ちがいい。
芽衣子は辺りを見回す。
飾り気のないブラとパンツもグチョグチョだから水洗いしよう。
脱ぎ脱ぎとブラとパンツを脱ぐ。風呂にでも入る気軽さで脱ぎ去った。日焼けして水着の跡がくっきりと浮き立っていた。小ぶりな胸に濃い目の陰毛、鍛え上げてガッチリした腕の筋肉に張りのある大きなお尻。
ツインテールも解いて靴下も脱いで、真っ裸になるとなぜか気持ちがいい。ドキドキとする。このような水浴びは幾度となくしてきたから慣れたものだが、しかし誰か来るかも知れないという恐れはある。限界集落なので、今までに誰か来ちゃったなんてことは一度もない。大丈夫だと思う…。
ぴょんはたぶん逃げ帰ったのだろうし、悪ガキたちもお昼ごはんを食べに帰っただろうし…。
パシャパシャと爪の中や耳の穴、お尻やおま○こも洗ってキレイにする。手で泥をこそぎ落としていると気持ちが良かった。
遊び倒してきた勝手知ったる山だから陽の当たる場所も解っている。沢を出た後は岩の上で日向ぼっこをすればいい。寝転がっていればすぐに乾くのだ。服は近くの木に引っ掛けて乾かしておく。誰か来ないか不安は残るがそのドキドキ感を愉しみながらヌーディストを味わう。
陽射しが気持ちいいから寝入らないようにだけ注意しなければ。
イケナイ娘だなぁ… と思うがやめられない。女の子で未だに山に入って遊ぶのは自分くらいだろう。特殊な遊びかも知れない。でも芸能人が部屋の中では裸族なんですよと言うのとなんら変わりないじゃないか。
チチチと鳥の鳴き声や木々が風に揺れる音も気持ちがいい。
「…」
「……」
「………」
***
「うお、ゴリ子のパンツじゃん!」
「近くに居るんデスかね?」
「!」
芽衣子は目を覚ました。
素早く反応して身体を返し、女豹のように構える。
複数の足音、声…。
「ってことはお前のネーチャン、今 すっぽんぽんってことやん!」
「あははっ 真っ裸? あははっ」
「ぐへへっ ゴリ子狩りしようぜ!」
「やめてようっ」
「ぴょん太は黙ってなよ」
「近くに居るなら聞いているかも知れませんデス!」
「そうだな! 出てこいメスゴリラ! ケケケッ」
「もしすっぽんぽんだったらおっぱい揉んじゃおうぜー!」
「ゴーカンしちまおうよっ。ゴーカンッ ゴーカンッ」
「今までさんざん張り倒されてきたお礼だっ」
「ゴリ子狩りじゃーい!」
芽衣子は岩をそぉっと降りてまた沢にゆっくりと降りた。音を立てないよう慎重に、しかし迅速に逃げなければ。3つも歳上のお姉ちゃんなのにガキどもの前ですっぽんぽんを晒すなんてゴメンだ。
パキッ
「おっ なんか近くに居るんじゃねーか。今、音したぞ!」
「探せ探せっ!」
「ウィー!」
悪ガキたちめ… 何人連れてきたんだ…。芽衣子は全裸のまま走った。