「つまり?」
「僕はなんにも悪くないんだよう? お姉ちゃんっ」
「そっか。困ったね。あたしの可愛い弟と妹。どっちが本当のこと言ってるのかしら」
彩は俊也の耳を強烈な力で摘みながら睨んできた。俊也が悪さをしたと半ば決めつけているようだ。
「違うんだって。難癖つけてバットとベルトでカチ込んできたこのバカたちが悪いんだって!」
「ちがう!」
「ちがう!」
玲奈と莉奈は両サイドから彩にしがみついて正当性を主張する。
「あたしたちのマカロン盗った!」
「お姉ちゃんの分も勝手に食べたの!」
その瞬間、彩の目が冷徹なまでに冷めていったのを感じた。俊也は青ざめる。
「それは本当? 俊くん」
「ぃゃまぁ… 食べたというか一時的に預かったというか? 僕の分がなかったもんだからさぁ。もちろん後から買ってくるつもりだったよぅ?」
「ハァ?」
本当のことを言っていないと悟った彩は、すばやく俊也の股の下に手を入れて持ち上げる。
「ぎゃあっ!?」
「小さい子からお菓子盗ったらダメじゃん!」
彩は俊也を仰向けに担ぎ上げ、ロビンのタワーブリッジを極める。
「ぐぎゃあっ」
背骨が痛む。俊也は身体を捻って暴れた。だが体幹のしっかりした彩は揺るがない。大木のようだ。
玲奈と莉奈が彩の活躍を見て飛び上がって喜んだ。パンツ丸出しなのを忘れて兄への制裁を歓迎している。
「それー」
「それー」
そして一気に俊也を窮地に追い込もうと先ほどの続きに取りかかった。短パンをずりずりと下げていく。
「あっ!? お前らコラ!」
まずい。今は勃起中だ。半勃起したおちんちんが出てしまう。年端もいかない妹たちは大人の事情など知ったことではなかった。遠慮なく短パンを引っ張り下げた。膝まで一気に下げられる。
びよよよーん!
引っかかっていた竿が勢いよく飛び出した。
ぶりーん!
バネ仕掛けのおもちゃのような動きで宙に輪を描く。
「きゃはははっ おちんちん!」
「やーい! 見られちゃったー!」
「うぉおおっ やめろおっ」
俊也はジタバタとバタ足をして、短パンを掴もうと空中で手を泳がせる。だがロビンの必殺技は逃れられない。ブリーフごと短パンは足首から引き抜かれてしまった。
しゅぽんっ!
「うわあ なんかへん!」
「いつもより大っきい!」
勃起おちんちんを初めて見たのだろう。玲奈と莉奈は目を丸くした。
「玲奈、莉奈。お兄ちゃんちょっと反省の色がないみたい。お仕置きだな」
「うん!」
「うん!」
彩は担ぎ上げた俊也をソファに叩き付けた。ばっふん!
仮面と両腕の妹の短パン以外は靴下だけという恥ずかしい恰好で、女姉妹に見下される恰好だ。俊也はソファに転がった瞬間に逃げ出していた。脱兎のごとく離脱するべきだと身体が脳より早く反応したのだ。
しかし彩が見逃すはずがない。制服姿のままスカートを翻し、逃げ出した俊也を後ろからタックルする。
どんっ! 「うがっ」 べしゃっ。床に転がる無様な俊也。彩はレスリングの試合のときと同様のスピードで次の行動に入る。前に回り込んで腰に手を回していた。そのまま逆さまの状態で担いでパイルドライバーの態勢に入った。
「やったー!」
「やっちゃえー!」
玲奈、莉奈は自分たちがやられた技を喰らう兄の姿に狂喜乱舞。ざまぁという顔で彩の周りで踊った。
「あはははっ フリちん! フリちん!」
「きゃっははっ 恥ずかしい~」
「うゃああああっ やめろおおっ」
男として情けない。女に担がれておちんちんもお尻も丸出しだ。
「俊くん。ごめんなさいは?」
「いやあああっ ちょ、ちょっ待てよー!」
自分は何も間違っていない。謝る必要なんてどこにある!?
「せきねんのうらみー!」
「食いもんのうらみー!」
パチパチパチ! パチパチパチ!
玲奈と莉奈が両サイドから俊也のお尻を打楽器のごとく叩いた。
「ぎゃああっ」
四本の手で絶え間なくお尻を叩かれる。なんて恥ずかしいお仕置きなんだ。
パチパチパチパチパチパチ! パチパチパチパチパチパチ!
お尻を弾かれる度に尻肉が震え、悲鳴と共におちんちんがブラブラと妹たちの目の前で揺れ動いた。皮っ被りの竿がピョコピョコと、金玉袋がだらぁんブラブラと無様に揺れる。
むくむくっ
むくむくぅっ
「ぎゃああっ」
痛みを与えられて俊也も自覚しないままおちんちんはどんどんと硬くなっていった。やがて立派に反り返る…。妹たちは構わずお尻叩きに夢中で愉しんでいる。それは通常時と勃起時のおちんちんのサイズが大して変化がなかったからなのかも知れない。妹たちは些細な変化に気づかずパチパチパチ! とお尻を乱れ打った。
「俊くん。マカロンはダメだ。マカロンはお姉ちゃんも許せない。反省した? ごめんなさいしたら解放してあげてもいいんだよ?」
彩は澄ました顔で慈悲深い言葉をかけるが、男には意地がある。ここで負けを認めたら男が廃るってもんだ。男は我慢強さが大事なのだ。撤退なんて男じゃない。男なら耐えて見せる。簡単に負けを認めない、それが男。男のプライド! 歴史に生まれた歴史の男じゃけん!
「パイルドライバーっよっと」
ゴス
リビングの床に頭から落ちた。俊也は「ぐえ」とカエルのような鳴き声で脳天にダメージを喰らう。そして解放。リビングにばたんっと倒れた。
「おねんねにはまだ早いから。謝るまで続くよ?」
彩はスカートのまま足を開いて俊也に馬乗りになった。俊也の後頭部に背中を向ける恰好だ。そして俊也の両足を掴んで脇に抱え込み、そのまま後ろに倒れる。
逆エビ固め。
それはおちんちんが恥ずかしい角度から丸見えになる羞恥プレイだ。
「ん? なに俊くん!? 勃っちゃったの?」
すっかり勃起してしまったおちんちんが彩の目に映ってしまった。俊也はそこで初めて自分がフル勃起していることに気づいたのだった。