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水泳部の合宿で(5)

「ちょっと、お前…この野郎! 何勝手に逝ってんだ!」
「信じられない! キャプテンに謝りなさいよっ」
「…う」
 カズはおちんちんをぴくぴくとさせて精液を出しきったところだった。何という解放感だろうか。受験のことなどどうでもいいことのように思う。
「悦に浸ってんなよ! この早漏野郎!」
 成実が足でカズの腹を小突いた。カズは「うぎ…」と反応しただけだった。
「キャプテン大丈夫ですか?」
「…」
 智子は口をパクパクとさせて震えている。
「お前土下座して謝れって」
 成実が軽くローキックを放ってパシィンと足を弾かれる。カズは「はい…」と返事し、おずおずとその場に正座した。そして後輩の女子たちの前で射精してしまった事実を再認識し始めた。自分を取り囲む競泳水着の女子と金髪の少女。彼女たちの前ですべて曝け出している。カズは急に気恥ずかしくなって顔を伏せて土下座した。そうすれば恥ずかしい部分だけは隠せる。
「ふんっ。夏子こいつどーする?」
「もうどーでもいい…許せないけど、でもまあ警察に突き出さなくても別にいいかな」
「ほんと? 私はまだムカつくけど、直接被害は受けてないからなぁ。これで許す?」
 カズはそれを聞いてやっと解放されると思った。
「キャプテンそれシャワーで洗い流してきてください。汚いですから…」
 成実と夏子が智子の方を見ると、智子の周りに湯気のような、どす黒いオーラが立ち上っているのを目撃してしまった。
「…キャ…キャプテン?」
 智子が一歩前に出る。智子の靭やかな細い足がふわりと宙に浮かんだかと思うと次の瞬間にはカズの頭を振り抜いていた。
 パコォーン!!
「!?んぎゃ!?」
 サッカーボールキックだった。カズは突如自分を襲った謎の痛みに、瞬間的にパニックになる。身体を起こしてカエルのようにひっくり返り、再びおちんちんをみんなに晒すのだった。
「キャプテンッ、ど、ど、どうしたんですか!?」
 夏子の問にも智子は答えず、今度は足の裏でカズの顔面を踏みつけた。
「この早漏短小デブがっ!」
 ゴッと頭を床に打ち付ける音が響く。
「ホギャァ!!」
 顔面を覆って転げまわるカズ。
「キャプテン!落ち着いてっ!」
 成実が智子の腕を取ってカズから離させようとした。夏子も後に続く。チーちゃんだけは何故か「ぷくくっ」と笑いを堪えていた。
 夏子が智子の前に回り込むと智子の目が恐ろしいほど据わっているのが解った。
「どうしたんですか!?キャプテンッ」
 智子は答えずにさらに前に出ようとした。
「ひい」
 カズは逃げようとして立ち上がる。全裸のまま、おちんちんを振り乱しながら走って外に出ようとした。
「ゴメンナサァイ!」
「あっ待てー。そんな格好のまま外出んなー!」
 成実が声を掛けるもカズはドアを開けて出る。廊下には人影はなかった。走りだしてすぐに服を残してきたことに気付く。しかし戻りたくても戻れない。カズは股間を両手で覆って走った。何処へ逃げるかなど毛頭考えなどなかった。ホテル内を全裸で走る。水泳部員たちは追ってこないようだ。
 T字路に当たる。ロビーに通じる廊下に人が居た。女性だ。従業員だろうか。目が合ったような気がする。突然現れた全裸男に驚いている様子だった。カズは迷わず人の居ない方へ走った。
 しばらくは人と遭遇しなかったが庭園が見える廊下で女子大生らしき集団に会った。談笑していた彼女たちは突如現れた変態に悲鳴を上げた。カズは庭園へと出られる道があったのでそちらへと逃げた。
 女子大生たちから離れるように建物からも離れる。都合よく草むらがあったので迷わずに飛び込んだ。
「いてっ」
 葉で腕などを切ったがとりあえず身を隠すことができた。息を切らせて膝をつく。このままここに居ても見つかるのは時間の問題だろう。あの女子大生たちが警察に通報するなんてことも考えられる。カズは草むらの中を奥へと進む。
 それにしても智子の豹変には驚いた。カズの知っている智子はもっと奥手な筈。もっとあどけなかった筈なのに。後輩の女子にあんなに切れられるなんて…。
 奥へ行けば見つかりにくくなると思ったが、しかしすぐに道が開けてしまった。見るとそこはプールだった。
「こ、ここは… はっ!?」
 ザッザッと横から足音が聞こえた。見ると待ち構えていたかのようにチーちゃんが歩いて現れた。
「見つけた! へい!服持ってきてあげたよー!」
 カズは草むらに引っ込んで様子を見る。逃げようかと思ったが彼女の言った服という言葉に反応したのだ。見たところチーちゃんは一人のようだ。腕を後ろに回している。後ろ手に服を持ってきたのか。
「変態のお兄さんっ、はいコレっ」
 チーちゃんは草むらに入り込んで手を差し出す。その手には紺色の水着が握られていた。
「こっ…こっ…こっ…これは…あの…」
「チンコ丸出しじゃ可哀想だと思ってねー」
 チーちゃんは水着を広げて見せる。紺色のスクール水着だった。
「これわたしんだけど、もーいらないからあげるぜー」
「お、お、お…」
「よろこべー」
 カズはそれを震えながら受け取ろうとした。全裸で変態呼ばわりされて捕まるか、スク水で変態呼ばわりされて捕まるか、もはや選択肢は二つに一つということか。
「う、くそぅ。どうしてこんな…」
「もっとよろこべー? な?」
 カズはしかし、しかとそれを受け取って、たどたどしく足を通す。おちんちんを目の前の少女に完全にオープンしながら。スク水を着込んだ。チーちゃんのものだと言うだけあってかなりパツパツだった。しかし全裸はこれで避けられる。こっそりと更衣室に戻って服を取り返さなければ…。
「ぷっ。男なのにスク水って。どっからどう見ても変態だぜー?」
 腕を頭の後ろで組んで笑みを零すチーちゃん。とにかくここで夜になるまで潜んで…。カズは自らの身体を見る。ぷよぷよした身体に食い込む紺色の女児用の水着。泣けてきた。泣けてきたが何故か股間が熱くなる。
「キャップも持ってきてあげたからかぶりなよ」
 何故だろうか。おちんちんが膨らんできてしまった。痛いほどにむくむくと膨張する。水着を突き破ろうとでもしているみたいだ。おちんちんの形が解るほどに盛り上がった。
「…わお」
 チーちゃんはカズの股間を見つめる。カズはそそくさと股間を両手で隠した。

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