健次郎が学校の校門で、自分の彼女である眞美の帰りを待っているときだった。ツーシータのスポーツカーが彼の前に停まる。
パワーウィンドウを開けて顔を見せたのは、先日のサロンで一瞬だけ顔を合わせた眞美の姉だ。
「時村 良香(よしか)っての。よろしく」
良香は茶色に染まった髪をかきあげた。ぷっくりした唇と大きな目が特徴的だ。小さく光るピアスが大人っぽいと健次郎は思った。
「よしかさん。いい名前ですね」
「ありがとう」
顔立ちは姉妹というだけあって眞美とよく似ていた。眞美のやつも成長したらこんなに美人になるのだ。
健次郎はなんの躊躇も考えも警戒心もなく車に飛び乗って心をうきうきと躍らせた。
「あれ? 家ってこっちの方角でしたっけ?」
「…うん…そうね。君、ピアニストなんでしょう? 一度聴いてみたいな」
「え、いや、俺大したことないすよ」
「謙遜ね。多くの人に期待されてるんでしょ? 私はもうピアノやめちゃったからダメだけど、私、若い才能は好きよ。うふふっ」
「そ、そっすかぁ」
健次郎はでれっと鼻の下を伸ばした。
健次郎はふっと目を覚ました。窓の外はカーテンが邪魔しているが夜の帳が下りているようだった。
かちゃっ
手首に違和感があった。胸がすーすーする。
「なんだもう起きちゃったか」
良香の声だ。
眞美はどこにいるんだろう? 良香に連れられて入った家には眞美の姿がなかったような…?
あれ…そうだ…いつの間に寝てしまったのだろうか?
健次郎はいつでもどこでも寝こけてしまう癖があった。確か、高層マンションにクルマが入っていって…。広いリビングに通されて、眞美の姿がないのは気になったけど、今コンビニにお菓子を買いにいっているのだと良香さんに教えられて、そっかーなんて納得して、テレビゲームで遊んでいて、単調なRPGしかなかったのですぐに眠ってしまった…と思う。
「たっぷり悪戯してから起こしてあげようと思ったのに」
「え?」
良香の言葉に景色が鮮明になる。
大きなテレビが目の前にあった。自分が座っているのはふっかふかのソファ。四人は並んで座れそうだ。
テーブルの上にはワインとチーズが載っていた。
テレビの横に良香が立っていて、彼女はショートパンツにキャミソールという露出の多い恰好をしていた。
逢ったときと違ってポニーテールで髪をまとめている。
彼女の前にはビデオカメラが三脚にセッティングされていた。
ふっかふかのじゅうたんに柔らかいクッション。
部屋の隅にはピアノが置かれていた。
そして、良香よりも露出の多い恰好をしている自分に気付いた。
「わっ!」
かちゃっ
健次郎は自分の乳首が空気に触れていることに驚く。上半身裸だ。
「ゆっくり遊ぶつもりだから、まだ寝ててもよかったんだよ?」
「えぇっ? 良香さんこれっ えぇっっ?」
かちゃっ
手首の違和感が自分を束縛しているものだと気付いた。身体を起こして後ろ手に回された腕を見る。手錠のようだ。
「ちょっちょっこれ?」
「心配しなくても大人しくしてれば痛いことしないから。お母さんにも友達の家に泊まってくってメール送っといたから」
「ええぇっ?」
「君、いい顔でリアクションするんだねえ」
うふふと良香が微笑んだ。
「ど、どういう? えーっどうゆこと?」
「うーん。昨日、実家に帰ったら悲鳴が聴こえたの。部屋に入ってみたら、君、なんかおちんちん勃たせて演奏してるじゃない?」
「んえ?」
「おもしろそうだと思って、声かけたのよ」
良香はどっかと健次郎の隣に座って足を組む。テーブルのワイングラスを持ってすっと口に付けた。
「今夜は泊まっていきなさいよ」
「あー…はい」
「意外と素直ね」
「あ後で俺、眞美のお見舞いしなきゃ」
「ん? あれ? まだ気付いてなかったの? そっか。嘘ついてごめんね。まさか信じてるなんて思ってなくて。眞美は今頃家に居ると思うわ」
「えええ!?」
「騙されやすいみたいね?」
良香はテーブルの上にあった、目隠しマスクを取って健次郎に装着させた。視界が塞がれる。
「あっえっ?」
良香がぐぃぃっと健次郎の乳首をつねった。
「あうおいって!」
健次郎は初めて自分が弱い立場にあること気付く。
「いやダメです良香さんっ。俺には眞美って恋人が!」
「あれ? あんたたち付き合ってんの? だったらなおさら私が品定めしなきゃ」
「えぇえ!?」
健次郎は眞美のためにも貞操を守ろうと無理やりソファを立つ。
「えい」
「うあっ」
両足を抱えられた。揃わされた足でバランスを崩してソファにごろんと転がる。良香がのしかかってくる。かちゃかちゃとベルトを外す音がしていた。
「え? いやっ? なにを?」
「いい声で鳴きなさいね? 撮影してあげてるからさ」
「えっ??」
ずりっとズボンが下ろされる。足首から引き抜かれた。
「ぷっ何これ? ブリーフ? 真っ白いじゃん。いくつになったのよ君は? これお母さんに買ってもらったのぉ?」
「え?え?」
健次郎は急速に紅潮していく。女性にブリーフ一枚の姿を見られるなんて初めてだ。初めては眞美に捧げようと決めていたのに。
今日は眞美とラブホテルに行くもんだと思っていた。だから新品のブリーフを下ろしてきた。それが思ってもみない眞美のお姉さんに服を脱がされて見られるなんて。
「今日は勃起してないみたいね?」
良美はちょんっとブリーフ越しにおちんちんを指で突ついてやった。
「はぅっ」
健次郎は敏感に反応し、身体を跳ね上げた。いやいやと健次郎は身体を振って逃げる。仰向けからうつ伏せに変化し、ソファからずり落ちた。
どすっ
「もう何やってるのよ?」
良香が健次郎をお姫様抱っこして元の位置に戻す。
「言うこと聞くのっ!」
良香はそういって両乳首をつねり上げた。
「あががががっっ」
「ふふっ」
「良香さん、ダメっす。俺には眞美がいるんですっ」
「ふーん… あの娘に恋人ができたなんて話聞いたことないけどなぁ…」
「最近、付き合い始めたのでえ」
「あそう。いつ?」
どっかと良香が健次郎の腹の上に跨がる。
「ぐっぇ…一週間ぐらい前かな」
「ふーん。眞美は昔からピアノピアノばっかり言ってたけど、ついに男にも興味出てきたの? それとも君が天才ピアニストだから恋してるのかね」
「両方だと思います」
「調子のんなっ」
良香は爪を立てて乳首を捻った。抉り取ろうとしているように見える。
「あがががががあっ!」
健次郎が暴れる。しかし腹の上に座った良香のホールドから逃れられない。
「ま、いいわ。どっちにしても遊ぶでしょ?」
良香が立ち上がって健次郎を見下ろす。健次郎のブリーフに手をかけた。
「え? いやっ。それはダメっすっ」
またしても暴れだす。ソファの上でうつ伏せになって背もたれの上によじ登り、向こう側に逃げようとした。
しかしブリーフにかけられた良香の手は離れていなかったので、ずるずるっとブリーフが脱げていく。
「あぁあっ」
ブリーフが脱がされていることに気付いて健次郎はソファに戻ろうと思ったが、しかし背もたれの向こう側に落ちそうになる。
既に半ケツ状態でお尻が良香の前に突き出されていた。
「かわいいお尻してんじゃん」
ペーンと弾かれて健次郎は思わず声を漏らしてしまう。
「ぅぅあんっ」
それでバランスを崩したのか健次郎はずるるるとソファの向こう側に落ちていった。良香はそれを片手で支えてやるが勢いが止まらずにごつんと健次郎は頭から落ちる。
「ぅいって…」
良香の手がブリーフから離れていない。健次郎が落ちるときにそのまま掴んでいた。だから膝までブリーフが下がっていた。
「あっああっ」
それに気付いた健次郎は慌てふためいた。おちんちんが露出してしまっていることに赤面せずには居られない。
「なんなのこれ? 小さいな。それに包茎じゃない、君」
良香がするりとソファの向こう側に下りて、健次郎の足からブリーフを無理やり引き抜いた。ごろんと床に転がる健次郎。
ついに素っ裸にされてしまった。女性に見られたことなんて一度もないのに、こんな形で全裸を晒すなんて。
良香が「皮っ被りじゃーん」と言いながら健次郎のおちんちんを摘んだ。
「ぁっ」
「敏感ね、君」
良香はまた健次郎を抱え上げた。だが今後は幼児をおしっこさせるような恰好でだった。
「えっあっええ?」
健次郎は背中に感じる良香のおっぱいにおちんちんがぴくっと反応する。
がばっと両足を開いて抱え上げて、良香はそのまま移動する。
「ほーら。これが健次郎君のおちんちんですよー」
「んえ? な? な? え?」
「撮影してるんだから、君も笑いなよ?」
「え? え? え?」
「小さいですねー? 皮が被ってますよ、ほらっ」
「な、な…」
どうやらカメラの真ん前に移動させられたらしい。良香はおっぱいを彼の背中に圧しあてながら身体を上下に揺さぶる。そうするとおちんちんがぷるんぷるんと揺れだした。
「ええっ いやっ あっ」
カメラで撮影されていると思うと健次郎はたまらなく恥ずかしくなってきた。後世に延々と残されていくのだ。何世紀後の見知らぬ女の子に見られる可能性だってあるということだ。
「あれー? 見てくださいこれ。ちょっと大きくなってきましたね」
背中に感じる柔らかさも手伝って、おちんちんがむくりむくりと膨らみつつあった。
「これはドキュメンタリー? 観察日記みたいですねー。だんだんとおちんちんが大きくなっていくのがわかりますねー」
良香の言葉通りおちんちんが上を向いていく。
「へぇ、健次郎君はこんな形のおちんちんをしてるんですね。どうですか? 恥ずかしいんですか?」
良香は相変わらず、健次郎を上下に揺らしたり、ときどき左右に揺らしておちんちんが揺れる様を撮影していった。
「だめっいやっ、あの…はずか…しい…す」
健次郎は目隠しをされているので、自分の姿を頭の中で思い浮かべる。年上のお姉さんにおしっこさせられるときの恰好で抱えられて、おちんちんをぶらぶらと揺らしている。手も足もでずになすがまま。そんな情けない姿をカメラに収められているのだ。
しかも勃起してしまって平常時から勃起する過程もばっちりと撮影されている。
「ほうら、もっとアップで見てみよっか?」
良香が揺らすのを止めてカメラに近づいたようだ。
「カメラとキスしてみる?」
「えっ? …ぁん!?」
ちょんとおちんちんの先がカメラにくっつけられた。ひやりとした固い感触だった。ぴくんっとおちんちんが跳ねる。
「うふふっ。包茎おちんちん、ばっちり撮れたよ?」