早川に後ろから抱きつかれて、僕はそれだけで興奮が高まっていった。背中に感じる女の子の身体は非現実的な存在に思える。触れている部位は柔らかいけど雪だるまみたいに冷たいのだ。指先の感触は同じ人間かと疑うほど繊細で、しなやかなのに、僕よりも力強い。女の子って不思議だな。
「ハァハァ…」
「ねぇ… 興奮するのはわかるけど、そういうんじゃないから、コレ…」
「ぅ、うん。わかってる!」
とは言ったものの、女子に触られたのは初めてだ。それも好きな相手なのだから興奮は止められない。いくらクールぶっていても勃起したおちんちんは隠せなかった。一目で早川に興奮しているんだと知られてしまうバロメーターでしかない。
「都築さぁ、背中からじゃなくて普通に正面から抱きしめたほうがいいと思うけど、その… それ… 邪魔だから小さくできないの?」
早川は僕の背中に顔を押し付けながら言った。非難めいた女子の言葉に男である僕は「ぅぅん」と情けない返事しかできなかった。
お互い正面から抱き合ったほうが良さそうだが、勃起したおちんちんが邪魔なのだ。それでも自分の意志でコントロールできるものではない。女の子に後ろから抱きつかれて、おちんちんを萎ませろだなんて拷問に等しい。
「いやあのその… これは決してそういうつもりじゃ…」
「んー、男子がそうなっちゃうのはわかってるから、無茶なこと言ってるって思うけど、都築が背中だけ温まってもしょーがないんじゃない?」
「そ、そう… だね。ことは命に関わるんだから鎮めないと凍えちゃうよね」
僕は顔を赤くしながら空虚なセリフを吐いていた。実効性を伴わない言葉だ。できるはずもないことを言っている。
難題だ。
小さくするためには早川から離れなければならず、離れれば夜を明かす頃には凍え死んでしまうかも知れず…。
「ねー。目、つぶっててあげるから元に戻したら?」
早川が鈴のような音色で呟いた。
「え?」
どういう意味なのかが解らず僕は聞き返す。
「あたし興味ないから見ないし。目をつぶって向こう向いててあげるから、その… それ… 小さくしたらって言ってるの」
「ん… え? あの… え?」
「すぐに終わるでしょ?」
「え… なにが?」
「なによ、言わせる気?」
語気を強める早川。
「ええっ… …えと…」
僕は何を言われているのか解らなかった。おちんちんを小さくして欲しいというのは解るけど、小さくするためには早川から離れてエッチなことを考えないでいるしかない。それ以外に方法などないだろう。
「…………ひょっとして、知らないの?」
早川の言葉に、明らかに優位に立った者の余裕が生まれていた。勃起したおちんちんを小さくするためには、自然に任せて治まるのを待つしかないはずだ。しかし早川はすぐに小さくできるでしょと言っている。僕の… 知らない勃起を治める方法があるのか!?
「…」
「…」
ドキドキと早川の鼓動が背中越しに伝わってくる。静けさの中で雨の音とお互いの心臓の音、息遣いが辺りを支配する。
「男子って毎日そういうことするんじゃ… ないの?」
沈黙を破って早川は問いかける。
「えっと…」
いったい、何を言いたいのだろう。早川と僕の間には膨大な知識量の差があるみたいで、何だか悔しかった。知っている早川は大人で、知らない僕は子どもみたいだ。同い年なのに子ども扱いされるのは悔しいし、男として情けない感じがして恥ずかしかった。
「ふーん」
答えられない僕の反応を見て早川は悟ったようだ。これ以上コイツに聞いても子どもだから知らないのだろうと相手にされなくなった感じだ。
僕は急速に顔を真っ赤にして無知な自分を呪う。
「男子の身体って熱いんだ…」
「…ん…?」
シューッと蒸気を発する僕の身体に、早川はギュッと強く抱きついてくる。
僕は「ハァハァ」とマラソンを走る選手のように興奮が収まらない。
「…ねぇ… そうやって一晩中ハアハアしてるつもり?」
好きな女子に抱きつかれて興奮しないなんて不可能だ。早川は僕の気持ちを知ってか知らずか弄んでいるみたいだった。
「だって…」
「なんか苦しそう…」
早川が言うようにおちんちんはハチ切れんばかりにギンギンで、金玉もパンパンだ。
「ずっと興奮状態なら体温低下はなさそうだけど… 一晩中は続かないよね…?」
「ハァハァ… なにが…?」
「もうっ 教えてあげるからさっさと抜きな」
「ぬ… く…?」
「立って」
「え、うん」
僕は導かれるままに立たされる。早川はおっぱいを押し付けるようにして抱きついたままだ。ぐるりと壁に向かい合わせにさせられる。
「ほら、おちんちん握って。利き手はどっち? 右? じゃ右手で握って」
「え… ぇ… え… ぇ…」
言われるまま、右手でしっかりと肉棒を握ってみた。どくどくと熱い。早川の見てる前でカッチカチのギンギンのおちんちんを握るのは恥ずかしかった。
「そのままこうやってさ。あたしも見たことないけど、こうしてればいいんじゃないの?」
早川は自分の手を僕の胸の高さに持ってきて握り拳で輪っかをつくった。エアでバトンを持っているみたいな感じだ。そのままシャカシャカと飲み物をシェイクするみたいに手を振る。
PS
もうちょっと切りのいいとこまで書きたいけど3月は土日も勤労奉仕することになりまして。
業務に戻りますので、すいませんが今回はここまでです。。
コメント
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お仕事お疲れ様です
更新ゆっくり待ってますので焦らず頑張ってください!
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ありがとうございます。
4月になってようやくいろいろ動けそうです。
家事を放り出してでも
このブログは週一をキープしていきますよ。
(洗濯物が溜まってきました)