・全裸キャンプで

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全裸キャンプで(12)

「いひゃやぁっ」  僕は一方的に押し込まれて草むらに転がる。喧嘩の強い望月に敵うはずがなかったのだ。  早川が走ってきた。凄い。小さなおっぱいなのに、あんなにぷるっぷるっと揺れるんだ。女子の全裸全力疾走を見ながら僕は幸せを感じた。男はこんな...
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全裸キャンプで(11)

「おいおい… まずいな…。でかい川が出来ちまってる。迂回しないと」  山を登ってくるときは歩けていた場所も激しい流れの川となっていた。植村の後について僕らは他の道を探す。 「あれ… 澪ちゃんが居ない!」  早川が大声を出す。澪というのは歌方...
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全裸キャンプで(10)

山の天気は変わりやすい。  さっきまで晴れていたのに雨雲の量が急速に増え始めている。  僕はそんなことにも気づかず、早川と歌方の前に裸を晒していた。 「み、見ないでっ」 「悪戯しようとした罰だっ」  早川はとても楽しそうに笑った。無邪気な笑...
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全裸キャンプで(9)

男子にとっては地獄絵図だった。  小川のほとりで、僕ら男子が女子の奇襲を受けて右往左往している。  情けないことだ。  金田は誰もやりたくない5班のリーダーを押し付けられた気弱男子。特徴のないフチ無しメガネに冴えない顔で、見た目通り存在感と...
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全裸キャンプで(8)

「男子はお前で最後だな。向こうの鍾乳洞で脱いでこい。脱いだらこっちのほうに川があるから来い。裸の女子たちが待ってるからな」  植村先輩の指示で僕は鍾乳洞に向かった。  眩しい乳首と小麦色で小ぶりなおっぱいと別れるのは辛かったけど、これから早...
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全裸キャンプで(7)

そう。  紫村はまるで普通のことのようにヌーディストになろうと言い出したのだ。 「先輩…、それはさすがに…」  いつもはガサツな小倉坂も口を濁していた。体育座りで早川と歌方、そして小倉坂が肩を並べて座っている。キャンプファイヤーの火を背にし...
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全裸キャンプで(6)

それは官能的でいやらしい動きだった。  遭難という極限の状況で何をやっているのだろうという気になってくる。エッチなことをしてる場合じゃない。僕たちは子どもで性教育の授業もまだちゃんと受けていないのだ。  僕は大人の階段を登るみたいで、怖くて...
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全裸キャンプで(5)

早川に後ろから抱きつかれて、僕はそれだけで興奮が高まっていった。背中に感じる女の子の身体は非現実的な存在に思える。触れている部位は柔らかいけど雪だるまみたいに冷たいのだ。指先の感触は同じ人間かと疑うほど繊細で、しなやかなのに、僕よりも力強い...
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全裸キャンプで(4)

キャンプ一日目の夜は定番のカレーをつくる。  ありきたりなイベントだけど女子の手づくり料理を味わえるのなら定番も悪くない。そう思っていた。力仕事は男子がやったんだから、料理については女子に任せればいい。  今どき古い考え方だけど、料理という...
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全裸キャンプで(3)

雨脚は強まった。  大木の下に雨宿りするが雨は防げなかった。結局ずぶ濡れだ。  水着姿の早川と並んで僕はどうしたものかと迷っていた。他に雨宿りできるところを探すべきか、この場を動かないほうが得策なのか。  早川は身体を斜向けて無言のままだ。...
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