ご実家に行ったときのこと。姪っ子がグズグズしていつまでも風呂に入らないので、もう一人で入れよと両親に言われました。低学年の子ですので「やだ」と叫んだり「なんでー」と甘えたり可愛いもんですが、叫びながら一瞬で全裸になったり、全裸でお母さんに甘えに行ったり…。僕には子どもがいませんから子どもってこんな感じなんだなって驚愕しました。
低学年の子が急に裸になって喚いているのって普通なんすかね。長いこと独りもんだったので、その辺よく解りませんが。案外みんな普通にしていたので一人ドギマギしていた僕は童貞丸出しだったのかも知れません。
☆ファンティア毎月25日20時更新分「雛祭りで(13)」試し読み
どれくらいの時間が経ったのだろうか。夜はまだ明けていないと思われるが、目が覚めると暗い室内の中に居て外の状況まではよく解らない。
「ぅ…」
ここは…?
大きな暗い部屋だ。窓がなく常夜灯しかない。仕切りがされているだけで隣の部屋や向かいの部屋とも繋がっている様子だ。
「なんだよ… これ…」
僕の身体はガチガチに縛られて、天井から吊るされている。床が目の前にあって、床から1メートル浮いている状態だ。両手と両足は後ろに回ってまったく身動きが取れない状態だ。もちろん全裸のままである。
少し離れたところからガラガラと戸が開く音がした。
「ふんっ 今年はいくらか手間取ったようじゃな」
「申し訳ございません。姫様…」
遠くから少女たちの声が響いてくる。反響の具合からここは地下鉄の空間に臨時で部屋を設けているだけの場所らしい。
「おぬしが総大将かえ」
「……なんだてめ」
声は小さいがギリギリ聞き取れる。少女は舌っ足らずで幼い印象の声だ。もう一方は男子の声。萬治郎の声だろうか? するとこの場所にはみんな連れてこられたのか。
「ふんっ。縮こまっておるではないか。手こずっていると聞いたぞ。さぞかし大物かと思っておったわ」
「はん? 失せろ、ガキが」
「くっくっ。弱い犬ほどよく吠えると言うが…」
「ぅ… やめろっ、てめ」
「くくくっ。どうした? 気持ちよいのか? もっと吠えてもよいのじゃぞ?」
なんだ? 萬治郎は何をされているんだ? 推測でしかないが彼も僕と同様に天井から吊るされているのではないか。当然裸のままだろうし…、もしかして身体にイタズラされている?
「おいっ やめろクソ!」
地下の空間に萬治郎の怒声が響いた。
「やめて欲しいのかえ? その割にはポークビッツがピクピク反応しておるぞ?」
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