健次郎はガクガクと腰を震わせていた。
お尻の穴があんなに気持ちいいなんて知らなかった。
良香やミライ、そして眞美の前で健次郎は大の字になり、おちんちんを放り出したままオーガズムの余韻に浸っている。
「15分ちょうどね。次は眞美よ」
健次郎の意思に反して説得タイムとやらは勝手に進められた。
眞美は動揺している。
「わ、私は…」
しかし健次郎はこれで責められるのは終わりだと思った。
眞美に説得は無理だ。
ミライの小さくて可愛い手による手コキは最高に気持ちが良かった。良香の繊細なアナル責めは至極の気持ちよさだった。
眞美にはあんな責めなどできないだろう。だから眞美は説得タイムの間、何もできないに違いない。
事実上、二択だ。ミライの下僕になるか良香の奴隷になるかを決めなければ。
健次郎は恥ずかしい体勢のまま、そんなことをぼんやり思っていた。ソファで腰砕けになって、情けないことに一歩も動けないのだ。
「林田さん。気を確かにしてくださいっ」
眞美が近寄ってきて健次郎の肩を掴んだ。心配そうに覗きこむ眞美。
「私が林田さんを連れ戻しにきたのはピアノコンクールに出て欲しいからです。あの二人はあなたをおもちゃにして遊んでるだけなのよ」
「へ?」
「誰が一番… その、い、いいことをしてくれるかじゃないの。誰が一番あなたのことを考えているか、考えてみてっ」
「お姉ちゃん、マジメに説得してる〜」
ミライが眞美をおもしろがって見ていた。
「なるほど、眞美は正攻法できたわけね。ま、それしかないでしょうね」
良香は感心して眺めている。
「しっかりしてくださいっ 林田さんっ」
確かに眞美の言う通りだ。
いつの間にか誰の従僕になるかを決めようとしていた。おちんちんを気持よく扱いてくれるのは誰なのかを考えていた。ミライの稚拙すぎる指使いは確かに気持ちがいい。しかし男として子どもに従うのは看過できない。
良香のマニアックな責めも気持ちが良かった。そのまま昇天してしまいそうだった。だけど一生性奴隷になるのは嫌だ。
誰が一番、健次郎のことを考えているのか。
それは恋人である眞美以外にない。
眞美の言葉はよく解る。もう、考えるまでもない。誰にお姫様抱っこしてもらい、連れていってもらうかは明白だ。
しかし身体は言うことを聞いてくれなかった。動けないしまともに喋れない。
いくら眞美が説得してものれんに腕押し状態だ。
「お願い、戻ってきて!」
「いやー」
健次郎は心にもない言葉を発していた。やっと喋ったと思ったら眞美を否定する言葉を吐くとは自身でも驚いた。
「あなたの将来のことをちゃんと考えているのは私だけですよっ 一緒に来てくださいっ」
「気持ちいいことしてくんなきゃ… いやー」
壊れたテープレコーダーのごとく健次郎は繰り返した。
恥ずかしがっておちんちんを触ってくれない眞美に、健次郎の身体は反応しないのだ。
「いい加減にしなさいっ!」
眞美は立ち上がった。
そして健次郎の身体を抱き上げて引きずっていく。眞美は健次郎の素っ裸を見て触っても動じないくらいには肝が座ったようだ。
我が子を叱る母親のような怒りモードで健次郎をピアノの前に連れて行く。
良香の家には彼女が弾いていたピアノがあるのだ。
「ちゃんと立ちなさい! もうっ」
ぺしんっ
眞美にお尻を叩かれる。
「ぅっ」
健次郎のおちんちんが反応を示した。
びくんっと小さく跳ねて、むくりむくりと大きくなる。半勃起してしまう。
「ほらっ ちゃんとイスに座る! エッチなことにばっかり耽っちゃって腑抜けじゃないの!」
眞美はヒステリックに怒る母親のようだ。
健次郎は生まれたての子鹿のように震えながらイスに腰掛ける。健次郎のドM体質は叱られることで機能するようだ。命令されて動くようにできているらしい。
「今から弾いてください。レッスンよっ」
「はひっ」
「ちゃんと弾けないなら罰として叩きますからね!」
眞美は興奮した様子で健次郎の肩を揺すった。
「はっ はいっっ」
健次郎は従順に返事する。
女の子に命令されて動くのは男として情けない。だが、身体は反応してしまう。
ピアノの前に座ってぽろんぽろんとバカみたいに鍵盤を押し込んでいた。
健次郎はわざとできないフリをしていた。身体がそうしているのだ。
案の定、眞美は怒る。
「いててっっ」
健次郎の耳を引っ張って自分のほうを向かせて手を振り上げた。
そのまま有無をいわさず振りぬく。
パシィィィン!
健次郎の頬が張られ、部屋に快音がこだまする。
「何でできないの!? 前みたいに情熱的な演奏をしてください!」
パァン! パァン! パァン!
パシィィィン!
強烈なビンタだ。
彼女は力いっぱい振りぬいていた。
頭が持っていかれるかと思うほどに限界まで捻られ、健次郎の首は右往左往する。
パァン! パァン! パァン!
パァーン!
往復ビンタを食らわされて健次郎のおちんちんはビクビクッと反応する。みるみるうちに反り返って立派に勃起してしまった。
女の子に叱られてビンタされることで身体は露骨に反応を示すのだ。
後ろでクスクスと良香が笑っていた。
ミライが興味深そうに健次郎の顔とおちんちんを覗き込む。
「あなたなら簡単なことでしょう!? 何をあんなメス犬どもにシッポ振ってんのよ!」
パァン!
「あなたは凄い演奏ができるのに、お姉さまなんかに人生台無しにされたいの!? ミライちゃんなんかピアノ弾けないのよ! ビンタされて変なところ大きくしないでください!」
パァン! パァン!
「おっきくするなら演奏しなさい! ピアノを弾けば勃起する変態なんでしょ!」
パァン! パァン! パァーン!!
「ピアノを弾きなさい! ド変態!!」
パッッシィィィン!!
健次郎はイスから転げ落ちた。
三人の女子が見下ろす中、健次郎は床に転がる。おちんちんをビンビンにさせた状態だ。
「早くする!」
「はぅい!」
健次郎は眞美の号令で素早く立ち上がりイスに座り直す。頬が真っ赤でぱんぱんだ。
思い出した。
眞美とのレッスンの日々。
衆人環視の中、特に歳の近い女の子に見られながらだが、ピアノを弾くことで勃起し、勃起姿を見られながら演奏することでさらに情熱的な演奏をする彼、林田健次郎。
彼は恋人である眞美のために弾こうと決めた。
「さあ…」
眞美は健次郎の背後から彼のおちんちんをしっかと握る。どぷっとおちんちんの先からガマン汁が溢れだした。
「ぅっ」
左手を彼のお尻の下にねじ込ませて中指をアナルに突っ込む。先ほどのローションが残っていたためにずぷずぷと指が這入っていった。
「ぅっっっ」
健次郎は顔をしかめた後、うっとりとしてピアノの演奏を始めるのだった。
◇
【お知らせ】
ブログ版はショートバージョンなのでここまでになります。
抜きシーン、エッチシーンを増量した同人誌(電子書籍)にてラストまで描きます。
書き下ろしで9月には「レッスンの後で(下)」リリースできるように致します。
来週より新作短編を始めます。