苛められると勃起してしまう、それがM男です。
ファンティアの本日更新分の試し読みになります。
超能力で 〜あの娘を全裸にしてハッスルする男子〜（２）
老坂瑠華子（おいさか るかこ）は目立たない女子生徒だ。何をしてもそつなくこなすが、抜きん出て成績がいいとかそういうことはない。底辺には絶対に落ちてこないし平均的な学校生活を送っている。
だが僕は見抜いていた。
彼女はみんなに人気の若い匂鷹（さぎたか）先生に色目を使うような淫乱なところがあるし、本当は優秀なのに学業においてはわざと手を抜いているのだ。
僕の“彼女”になるんだったらもっと優等生キャラで居て欲しい。
許せない。
僕は瑠華子の顔が好きなんだ。好きだからこそ許せない。
「溺杉くん、そっち持ってくれる？」
「ん、ぉお…」
大して重くもないゴミ箱だ。一人でも持てるだろうに。
クラスのゴミ捨て係に任命された僕と瑠華子は毎日、教室のゴミを捨てに行くことが義務付けられていた。
仕方がない。僕は灰色のポリバケツの片方を持った。
「……」
「…」
特に喋る話もない。陰キャのC学生男子と女子なんてそんなもんさ。ゴミ捨て場まで５分は歩かないといけないのに。沈黙が辛かった。彼女も僕という存在にドキドキしているのだろうか。
「ハァ…」
瑠華子はあからさまに気になるようなタメ息を吐いた。彼女のことはよく知らない。学校の外で何をしているのか、家でどう過ごしているのか。知りようもないが少しだけ好意を抱いている女子が何にタメ息を吐いているのか理由が気になった。
「……」
だが女子と何をどう喋っていいのか解らない。
【本編に続く…】
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