誰だって糞を漏らすことくらいあるだろう。生きているのだから当たり前だ。
それをネタに笑い者にするなんて僕には理解ができない。最低だ。
この世では弱肉強食こそが真理であり、弱いものがさらに弱いものを叩くという人間の原理もある。なんて浅ましいんだ。人間はもっと高潔な生き物なんじゃないのか? 辛く苦しいこの世をそれでも生きて行かなければならないなんて、僕たちはいったい何を目指しているのだろうか。
これは僕が実際に体験した世にも恥ずかしい物語である。
「ふふふ……」
すっぽんぽんになって廊下から眺める夕日はとても美しかった。感動して涙さえ溢れてくる。たくさんの生徒に全裸を見られているのに僕は興奮していた。嗚呼おちんちんが硬くなっていく…。止められないよ……。
そして到達する。真理や原理を超えた世界に………。
*
「おはよう、O」
「ぉ…… よぅ……」
僕は暗くて小さな声で返事をしていた。
裕美(ゆみ)の笑顔は眩しくて直視できない。
女子の中では唯一、分け隔てなく僕に声をかけてくれる裕美が嬉しくもあり疎ましかった。どうせ犬猫に餌を分け与えてやったくらいの安い博愛主義でしかないんだ。不要…、とまでは言わないが、声をかけられることによって僕の孤立が余計に目立つだけだろう。あんなに爽やかな声で言わなくてもいいと思う。どうせ発展性のある会話なんてしないんだし。
「ねえ?」
だけど今日は違った。
「今度の水泳大会に出る選手を決めるんだけどさ、Oは何か出ないの?」
「へ??」
「種目、何か出る?」
「いや出ない…… ぅぐ……」
「今日の体育、プールでしょ? なに練習すんのかなと思って」
「練習…。別にしない」
「ふーん。そっか」
特に落胆するでもなく、安堵もない。真意がよく解らないな。ただ聞いてみただけという感じだ。僕みたいな体型で運動音痴の人間によくそんなこと聞くよな。
「……ぅぅ」
じぃ……。彼女の身体を見つめてしまった。
「ふぐぅぅ……」
冷や汗をかいてきた。
裕美はS学5年生にしては発育がいいな。というか肉付きがいい。そりゃ僕の肉付きには劣るけど、背が高いから僕みたいに太っているというわけでもないし。乳は最近になって少しだけ膨らみ始めて、ちゃんとお尻も大きいんだ。本人にそのつもりがなくてもなんだか見下されているみたいだ。
「うぇーい」
「ぎゃはははは」
「きーきっきっきっ」
ここは動物園なのか? 教室の後ろではいつも悪ぶってる男子グループがずっと騒いでいた。ガキどもめ。
「やめろよ~!」
いじられ役の男子が右腕をリーダー格のやつに引っ張られ、左腕のほうも副リーダー格のやつに引っ張られていた。それぞれ反対のベクトルに引っ張っている。いじられ役の男子を綱に見立てて綱引きでもしているみたいだった。上下にグルグルと回しながら引っ張るのだ。
いったい何の意味がある遊びなのか!
低俗過ぎて、僕の近くの席の女子たちなんかも「男子ってわけわかんないねー」などと言っていた。
【本編に続く…】
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