新年あけまして、
(1)
男らしくなりたい…。
恵(めぐむ)は兄としての威厳をどうやって保てばいいのか解らなくなっていた。父親のように髭が生えて筋肉も大きくなってくるものだと思っていたが、なかなかそうはならない。やはりC学2年生になったくらいでは急激な成長をするわけではないのか。厳密には1年生の終わりの春休みだ。進級に備えたこの時期に一気に大人になっていくのだろうとは思っていた。
ちゃんと大人になれるのだろうか。
このままでは見下される一方だ。どうにかして見返したい。妹やその友だちにバカにされるなんて我慢ならない。身長を伸ばして同級生からバカにされないようにしたい。早く声変わりをして野太い声になりたい。男らしくなって妹に侮蔑的な目を向けられないように努力するのだ。
特に歳下の女子なんかには笑われたくなかった。
「ハァハァ……」
ライトな明るい水色のふわふわとした三角形の布を手に取る。さわり心地のよい生地だ。とても小さい。洗濯されたいい匂いだ。
クンクン…
「くふぉ……」
ぴくっ…
ムク…
ムクムク…
どういうわけか、おちんちんが反応している。
ど、どうして?
しかし、こんな極小の布切れが下着としてちゃんと機能するのだろうか。甚だ疑問だ。
妹のパンティをゆっくり足に通して、しゅるしゅると股間に装着させる。小さな布におちんちんが締め付けられた。兄妹だからなのか奇妙にフィットして、背徳的で淫靡な気分だ。
ムク…
ムクムク…
なぜだか解らないがおちんちんが大きくなってきてしまう。これはいったいどういう現象なのか…、自分が正常なのかもよく解らない。股間を抑えてひたすら我慢した。
ムクゥ!
びんびん……っ
痛い…。
「ハァハァ… ん… ん…」
勃起してギンギンになってしまった肉棒がパンティに収まらなくなっているのだ。堪らず亀頭だけをパンティからはみ出させた。まだ皮をかぶった先っちょだった。
ビク… ビク…
解放され、さらに硬く膨張していき、パンティのリボンの部分を押して広げた。
ギンギン……っ
ビクッ
どこから見てもおとなしそうな女子C学生の私服姿だ。スカートをたくし上げていて、パンツの裾からおちんちんがハミ出していた。
「ひぃ… ふぅ…」
性欲という言葉も知らず、溜まった悪感情(ストレス)の発散方法も知らない。ギンギンになってしまったおちんちんをどうすればいいのか解らなかった。
「ハァハァ… んぉ…」
ただ、こうして女子たちと同じようなフリフリの恰好をすると、日々の鬱屈とした気持ちが晴れていくようだった。
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