女子更衣室でならずもの男子のお仕置きが執行されていた。
女子たちは少しずつ功の周りに近付いてくる。その中には既に着替え終えた桃と寧々も居た。彼女たちの顔は心なしか和らいでいるように見えた。功がお尻叩きされることで溜飲を下げることができたのだろうか。しかし功はそんなことにも気を回す余裕がなくなっている。身体をうなぎのようにくねらせて安井先生の手から逃れようとした。その間も休む暇なくお尻が弾かれる。
「暴れない! そんな態度だといつまでも終わらないよ!」
パシィン!
「はっぅ!」
安井先生の声とともにお尻叩き10発目を超えた。功の白かったお尻は既に赤く腫れがっていた。
足をバタつかせている内に、足首まで下げられていた水着が片足から抜けてしまい、辛うじて右足に引っかかっているような状態になってしまった。この水着は功のちんちんをもう隠してくれない。彼は服や水着を着ている人達の前で再びほぼ全裸の状態になってしまった。それも歳の近い顔見知りの女子ばかり。さらに痴態を繰り広げるハメになるとは。
マウントポジジョンを取られたかのように、どう足掻いても脱出できそうにない。両手を使って安井先生の腰を押して抜け出ようと試みるが、大岩に挟まってしまったかのようにビクともしない。
「恥を知りなさい!!」
バシィィィン!!
一際強烈な一振りが直撃する。功の上半身がビクンッ!と跳ね上がる。女子たちのクスクスと笑う声が僅かに聞こえる。
「…」
功は声にならない叫びを上げた。ぽろぽろと涙が溢れてきた。情けなくて恥ずかしくて悔しい。
自分だけが素っ裸で、周りはみんな歳の近い女子ばかりで、お仕置きを見られている。
自分以外は身を覆うものを身に着けているのに、功は足首に何か引っかかっているだけ。
人生で初めて受けるお尻叩きという恥ずかしい仕打ち。
しかも功は嵌められただけで罪など犯していない。
歳上や年下の女子も居る中で、大勢の女子が見守る中で、大人の強い女性にお尻を打たれるという屈辱。
幼い子しかこういうお仕置きは受けないものだと思っていた。功は自分くらい年長の、しかも男がこんな屈辱を味わうことになるとは思いもかけなかった。
絶え間なく続くお尻叩きは40発を超え、功は次第に動かなくなった。お尻の感覚が麻痺してきた。
功は堪え切れず恥も外聞もなく泣きじゃくった。顔を赤くし、ボロボロと涙と鼻をこぼす。よだれも垂れてきた。
パシィィンッ!
永遠に続くとも思えるほどのお尻叩きが50発目で止んだ。静寂が訪れる。安井先生もさすがに疲れたのか息遣いが荒い。女子たちはくすくすと注目している。
「どう? 反省した?」
安井先生の問いかけにも功は反応できなかった。張り手が飛んでこなくなると、今度は遅れて痛みがじんじんと沸き上がってきた。お尻は真っ赤に腫れあがり、顔はぐしゃぐしゃだった。
「先生」
桃が近寄ってくる。功の耳に桃の声が届いて我に返る。可愛い後輩である桃と寧々もこの場に居るのだ。彼女たちは最前面で見学していた。優しい声だ。可哀想だからもうやめてあげてという含みがある声。これでやっと終わる…と功は思った。でも次の授業からどの面下げて出席すればいいんだ…。
まともに顔が見られそうにない。
「お兄さん、まだ反省してないと思います」
「!?」
耳を疑った。桃がそんなこと言うなんて!
「だってほら…」
桃が指摘した。みんなは桃の指し示す証拠を見て大いに納得し、かつ憤慨したようだ。
「ホントだ。駄目じゃん! 全然懲りてない!」
「やだー変態」
「やっぱり警察呼ぼっ」
何が起こった? 功の視界から女子が消えた。みんな功の下半身の方へ集まっていく。そして口々に非難の声を上げる。
「功くん、お仕置きの最中におちんちんを勃たせるとはどうゆう了見なの?」
功は安井先生の言葉に凍り付く。まさか勃起しているというのか? だってこんな状況で勃つ筈ないじゃないか! しかし…股間がいきり勃っているのが自分の感覚で解る。勃起したおちんちんの先が安い先生の太ももに当たっていた。
「い、いえ…違います。これは…」
「もう許しません!!」
バシィィィン!!!
「ひぎっ」
バシィィィン!!!
「いぃ…。ご、誤解です。そういうことじゃ…」
バシィィィン!!!
「あがっ!」
バシィィィン!!!
「いぎぃ」
バシィィィン!!!
嵐のように何発も張り手が飛んでくる。身体が千切れそうな痛みだ。どんなに暴れても抜け出せない。功は「痛いぃ許してぇ」と誰にも届かない声を絞り出すしかなかった。どうしてこんな目に…。
女子たちは功の股間を指差して笑っていた。勃起したおちんちんを初めて見たのかも知れない。信じられないという表情の娘もいる。まだ許せないと憤る娘もいる。
「うふっ」
桃と寧々が功の目の前にやって来た。桃は嬉しそうにしている。この間も安井先生の張り手がお尻に直撃している。寧々は蔑んだ表情で見下ろしていた。こちらは許してくれそうもない。桃は膝をついて功の顎を掴み顔を上げさせた。そして功の耳元で囁いた。
「最高にいい顔で泣いてるね、お兄ちゃん」
彼女は微笑んでいた。
彼女たちの見ている前でお尻叩きが延々と続いた。
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