CM

夕暮れの逆襲(5)

 拓は思い切り力を振り絞った。希美を振り落とそうと躍起になる。男の威信にかけてこのまま女性に屈服することは許されないことだと思ったのだ。
 油断していた希美だが押さえつけた首と手はしっかりキープした。バランスをとって拓の脱出を阻止する。
「あっ」
 しかし拓が足をバタバタさせたせいで史奈は蹴飛ばされた。尻餅をついてしまう。
「大丈夫? 史ちゃん?」
「痛い…」
 希美は史奈の言葉に激情した。尚も暴れる拓に対して太ももで首を締める。拓は呻き声を上げた。
「ぅ…」
 拓は一瞬意識が遠のいた。そして暴れられなくなった。
「今度史ちゃん傷つけたらほんとに絞め殺すよ?」
 史奈は立ち上がってあらためて無言で拓の股間の前に座り直す。そして脱がしかけだったブリーフを躊躇せず一気に膝までずり下げた。
 拓のちんちんが外気に触れる。夕闇で薄暗い橋脚の影に隠れているとは言え、史奈の目にはハッキリと映っているだろう。屈辱的だった。恥ずかしいと思った。史奈を抱いたときは一方的に拓が動きまわっただけなので、史奈が異性の性器をまじまじと見るのはこれが初めてなのではないか?
「ちいちゃい…」
 史奈が何か呟いた。彼女は手元にスポーツバッグを手繰り寄せ、中からコンビニの袋を取り出す。その中から剃刀とジェルを取り出した。
「ぅくっ… やめろ… やめ…て」
「何情けない声出してんの? しっかり罪を償ってもらうからね」
 そう言ってる間に史奈はジェルをちんちんに塗りたくった。冷たい感触が広がっていく。
「はぅっ」
 そして剃刀を当ててジョリジョリと剃り始めた。
「やめ…」
「あんた解ってると思うけど動かないでよ? 動いたらちんちんから血が出ちゃうよ?」
 初めての経験だ。生えそろっているものを剃り落とされるなんて。刃が当たる度に身体がピクッと震える。軽い恐怖だった。
「ぅぅ…」
「何? あんた泣いてんの?」
「…」
「泣けば済むと思ってんの? 女の子じゃあるまいし。泣いても許してくれないよ?」
 屈辱的な言葉が拓を突き刺していく。
 希美は首をひねって後ろを覗いた。
「おっ、おちんちんつるつるになってきたね? 子供のおちんちんみたい」
「うん」
 史奈は顔を赤らめた。
「ふーん、野球部のエース候補ってこんなおちんちんなんだ? ちょっと包茎だよね?」
 希美は拓の顔を見ながら感想を言った。
 史奈は竿を摘み上げて根本の毛も削ぎ落としていった。と、そのとき変化が現れる。
「あっ」
 指で摘み上げられたことでちんちんが反応を始めてしまったのだ。
「おっきくなってきた」
「えっうそー?」
 また首をひねって希美も覗き込んむ。
「なんでこの状況で勃起するの?」
 拓は自分で熱り立っていくのが解った。恥ずかしいが摘まれて反応してしまったようだ。
「やだぁもう…」
「ぷっ。勃起してもあんま大きくないねぇ」
「血管が浮き出てるところ難しい…」
「あははっ失敗したら血ぃでちゃうねっ」
 拓は聞きながら肝を冷やした。史奈の手が震えている。危なっかしい手つきだ。剃刀が竿に当てられる度に恐怖が増幅する。
「女の子におちんちんの毛、剃られてる気分はどーですかっ?」
 目を瞑って恐怖に耐えている拓を馬鹿にするかのように希美はニヤニヤ笑う。
「…だいたい全部剃れたよ」
「できた? 金玉にも毛生えてない? お尻の毛も全部だよ?」
「お尻?」
 そんな会話が交わされて史奈は拓の両足を持ち上げる。オムツを替えるような格好だ。拓はもうされるがままだった。逃げ出す気力も失ってしまったようだった。史奈の前でお尻が丸出しになる。ちんちんもお尻の穴も全部丸見えになっていることだろう。
「どう?」
「うん、生えてる。剃っちゃうね」
 そしてお尻や金玉の袋にもジェルが塗り広げられて剃毛が再開された。
「ふふ」
 史奈が小さく笑った。
 拓は何故ここまでされなければならないのか解らなかった。自分がしたこと以上のことをやり返されていると言っていい。
「ひょっとして、なんでこんな目にとか思ってる? 当たり前でしょ? 女の子の処女は男の童貞より大切なんだからね」
 拓の思考回路を読んだかのような発言だ。
「思い知ったか?」
「きれいに剃れたよ」
 史奈はスポーツバッグからタオルを取って拓のちんちんとお尻を拭き拭きしていた。
「おっ見せて見せてっ」
 二人の女子に押さえつけられた上に恥ずかしいところをたっぷりと見られている。何故か勃起状態は一向に収まらず上を向いたままだった。
「つるんつるんのおちんちんがチョコンと上向いてるねぇ。なんか本当に子供みたいなおちんちんだね?」
 裸に剥かれて生まれたままの姿となった拓は恥ずかしいところを余すところなく二人の女子に見せていた。目の前が真っ暗で、拓はもはや修復不可能な状態まで何かを失った気持ちになった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました